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仕事をなんでもやらされるのはただ雑用を押し付けられているだけ

仕事は何でもやらされるし、「それこっちの仕事??」と思うようなことまで全部自分に回ってくる。このような問題の根本的な原因についてお話しします。

「仕事を何でもやらされる」のは、雑用を押し付けられているだけ

そもそも、何でもやらされる状況とはどういうことでしょうか?簡単に結論を言うと、ほとんどの場合、雑用を押し付けられているだけであることが多いです。

あなたに期待している←そんなはずない

もちろん、あなたに期待していろいろな経験を積ませようとしているという考え方もあると思いますし、もちろんこういったケースもゼロではないと思います。

しかし、本当にあなたに期待をして、あなたの成長を本当に願って仕事を任せているのであれば、あなたが何でもやらされているというような不満を感じることはないはずです。

それにそういった場合は、仕事を任せる側は、何のためにあなたにそれをさせているのか、今のこの仕事は将来どういうことに影響をもたらすのかということをきちんと説明する義務もあるはずです。

おそらくあなたは、将来の成長につながるようなさまざまな経験をさせてもらっているというのではなく、なんでこれを自分がやらないといけないんだというような些末なことを都合よく押し付けられているだけなのではないでしょうか。

そういった場合は、あなたに期待をして、あなたの成長のために仕事を与えているというわけではないと思います。

そもそも会社はあなたを成長させる義務なんてないですからね。

うまく仕事を回して利益を出せばいいだけなので、何でもさせられる人材がいれば、そこに仕事が集まってきます。

根本的な原因は人手不足でやる人がいない

では、何でも仕事をやらされる根本的な原因は何かというと一言で言うと、人手不足です。

充分に人が集まっている組織であれば、一人一人が縦割りで業務を専門的にこなすようになるわけですから、何でもかんでも仕事が回ってくるということはありません。

しかし、常に人手不足の状況だと、仕事をきちんと持ち回りでそれぞれが持っていないので、「これは誰がやるんだ」といった状況が発生したり、また、本来、例えば事務員の人がやるような仕事でも、営業担当が全てやらなければならないということも起こり得ます。

僕の場合は以前ウェブ系の会社で取材記事を作る仕事をしていたのですが、そこはとんでもなく人手不足の環境で、取材を担当する編集者が一連のすべてのお金の計算までを完璧にやらなければならない状況でした。

いくつかの会社を経験したのですが、お金周りのことまですべて管理して経理のような仕事をするのはそこだけでしたね。

基本的には経理担当がいたり、事務員さんがいたりするのですが、そこは人手不足がゆえにそういった人を雇えなかったようです。

一人がなんでもやることで、組織がなんとか成り立ってしまっている

仕事を何でもやらされる組織というのは、一人が何でもやることで、なんとか成り立っているというケースが多いです。

本来であれば、この仕事はこの人が得意だから任せる、こういった仕事はこの人に任せる、雑務や細かい仕事は専用の事務員を雇うといった感じで、組織をきちんと成り立たせる必要があります。

しかし、人がすぐ辞めたり、人手不足だったり、流動的な環境であったり、あるいは仕事自体がそんなにきっちりタスク分解できないようなものであった場合、人が目の前の状況に合わせて臨機応変に行動することで、なんとか上手いことギリギリのバランスで仕事を回しており、これが当たり前になっているというわけです。

任せる側が楽をしようとしている・任せる側が無能のケースも多い

別に人手不足でなくても、仕事は何でもやらされるという状況は起こり得ます。

それは任せる側が楽をしている場合です。

結局のところ、仕事は誰かに任せた方が楽ですから、面倒事を進んで引き受けてくれる人がいれば、そこに仕事が集中します。

また、任せる側が無自覚なケース、つまり無能なケースもあります。

本来、適材適所で人と能力、持っているタスクの状況などを俯瞰して仕事を終わらせるべきですが、そういったことができない能力の低い人が上司になってしまうと、何でもかんでも無作為に仕事が回ってくるといった状況は充分に起こります。

仕事何でもやらされる人の特徴

とは言え、同じ職場であっても何故か自分にだけ色々な仕事が回ってきて、何でもさせられるというケースもあります。

そういった場合は、あなた自身に原因があるケースも多いです。

原因というと、悪いことのようですが、単純に性格の気質といった感じです。

責任感が強い

責任感が強い人は何でもやらされる傾向にあります。

なぜなら、一つ一つの仕事をきっちりと最後までこなす人に、上司は普通に考えて仕事を任せたくなるからです。

この場合、上司は悪気もないですし、あなた自身も真面目に仕事をしているだけなんですが、皮肉なことにそういった人ほど何でもさせられることになってしまいます。

前向きで頑張り屋

前向きで頑張り、遊んだ人も同じように何でもやらされることが多いですね。

成長意欲が高い人には、とりあえずいろんな仕事を振っておこうと考える上司もいます。

何ができるようになるか分からないですし、その経験が後々生きるようになるという場合もあります。

この場合は、都合よく使われているだけではないのですが、その経験が本当にあなたの将来に生きるかどうかは確証がありません。

断れない性格

断れない性格の人も何でもやらされることが多いです。

これは単純に都合よく使われているだけという人がほとんどですね。

残念ながら上司も、仕事を割り振る時、断れなさそうな人を狙って、仕事を持ってくるといったケースもゼロではありません。

その職場はあなたのキャリアに悪影響

さて、仕事を何でもやらされる状況は、簡単に言うと人手不足、そして上司や周りが楽をしたいがために都合よく使われているだけ、という大きく分けてこの二パターンがあることが分かりました。

ほとんどが人手不足というか、組織がまともに成り立っていないという状況ですね。

各々が臨機応変にやりすぎて何とか仕事が回ってしまっているせいで、プロフェッショナルな人材だったり、自分の仕事を突き詰めるといった成長できる環境ではなくなっているという感じですね。

では、その職場で働き続けることはあなたにとって良いことなんでしょうか?結論から言うと、かなり悪影響の方が多いと思います。

全てが中途半端になる

まずは日常的なデメリットからお伝えすると、全ての仕事が中途半端になってしまうということが挙げられます。

人間は脳の構造上、マルチタスクができませんから、任される仕事の種類が多岐に渡れば渡るほど、一つに対してフォーカスできる脳のリソースは減っていきます。

当然ある仕事に対して全力投下している人と、あなたとでは、仕事の成果は歴然の差が生まれるはずです。

それどころか、注意が散漫になってミスが多発するといったことも起こります。

そのミスをリカバリーすることに、また、集中力を費やして、本来やらなければならない、例えば営業成績を上げるといった部分に、動力を削がなくなってしまうでしょう。

何でもやっても給料は変わらない

やらされることが増えれば増えるほど、自分が本来やらなければならないことプラスアルファの仕事というのが増えてきます。

ところが、どれだけ仕事が増えたって給料は変わりません。

それどころか、残業が増えるだけです。

残業代が1分単位で正しく出る会社ならばまだいいかもしれませんが、多くの会社では、固定残業だったり、裁量労働制だったり、あるいは最悪な場所だとサービス残業だったりといった感じで、まあ、簡単に言うと、仕事が増えれば増えるほど損という状況になってきます。

理想論を言えば、いろんな仕事をして経験を積んで出世して給料が上がる、これがスムーズに行けば良い話ですが、仮に出来たとしても、数年後、数十年後の話になっていくでしょう。

基本的には仕事をなんでもやらされる状況を頑張って耐え忍んだところであなたに金銭的なメリットは何一つないと考えておいたほうがいいと思います。

都合の良い時に使われるだけのポジションになる

そして仕事を何でもされる状況を甘んじて受け入れてしまうと、任せる側からすると、あなたは都合のいい時だけ使われるポジションになってしまう可能性があります。

もちろん、会社や部署全体が、ひとりひとりが何でも仕事をしなければならないという環境ならいいかもしれませんが、都合よく、何でも人のところに仕事が集まってくる組織であなたがそのポジションになってしまえば、一気に理不尽をこうむるだけです。

特定の能力が身につかない

さて、仕事を何でもやらされる長期的なデメリットについて考えていきましょう。

やはり一番の悪影響は、特定の能力が身につかないということです。

言い換えればプロフェッショナルになれないということですね。

例えば、エンジニアの技術者で本来は開発に専念する職種のはずなのに、新人材採用やマネジメントや細かい事務作業やお金の流れの計算管理などあれこれされていると、技術者の本質的な業務である開発に手を回す時間がなくなります。

そうすると、開発一本専念している他の会社の技術者とどんどん差が開いていくでしょう。

これはエンジニアに限らず、営業や企画マーケティングなどどんな仕事であっても同様です。

器用貧乏になってしまうということですね。

器用貧乏は、いろいろ頼られるシチュエーションも多いですし、それだけで有能な人材のように見えてしまいますが、それが通用するのはその会社の中だけであって、一歩外に出た時に今までやってきた仕事というのは意外とたいして役に立たなかったりします。

結果、いざ転職活動しようとしたら苦しむことになる

そして一番最悪な将来像として、いざ転職活動しようと思ったら、自分にとっての強みやこれまでのアピールできる経験というのが意外となかったりするのです。

先ほどの特定の能力が身につかない、プロフェッショナルになれないという話と近いですが、例えば技術者として転職しようとした場合、採用する企業もエンジニアリング能力が高い人を採用したいわけです。

しかし、候補者で「なんでもできます、お金の計算やらなんやらもいろいろやってきました」と言う人がいたとします。

一見、その人の方がいいように見えますが、先ほど言ったように「なんでもできます」という人は、大抵の場合、器用貧乏ですので、割と一つ一つの能力は高くなかったりします。

例えば、専門的にお金の管理や将来予測ができるような計画立案のスキルがあるかと言われると、意外とそういうことでもなく、ただ場当たり的に目の前の仕事をこなしてきただけのような感じですね。

勿論、仕事をなんでもやらされて、それらできちんと結果を出し、そしてその経験が身についているという人なら無敵かもしれません。

しかしだいたいの場合は、仕事をなんでもやらされるという状況は、結構雑用だったり、誰でもできるようなことを押し付けられていたりといったパターンが多いです。

そういったものは転職活動においてあまり役に立ちません。

あえて言うなら、同じように一人が何でもしなければならないような会社だと重宝されるかもしれません。

結局のところ「何でもできます」という人は、抜きん出た強みがない人です。

例えば本当に美味しいピザを食べたいときは、本場のイタリアンで修業した人がやっているイタリア料理店に行くと思います。

少なくとも何でも食品が揃っているフードコートに行こうとは思わないですよね。

仕事を何でもやらされる状況はどう改善すれば良いのか

会社・部署のルールであれば転職するしかない

仕事を何でもやらされるという状況が、会社や部署のルールであれば、それはもうどうしようもありません。

例えば、僕の事例のように、取材担当者が経理まで全てやるというのが、その場所のしきたりであるのであれば、一個人がどういうふうなことを言っても意味がありません。

環境を改善しようというのは、あまり考えない方がいいです。

僕の場合は、取材記事やメディアの仕事に集中したかったので、転職サイトで仕事を見つけて、環境を変えました。

だって、一日中ずっと経理の計算をしなければならないような日もありましたからね。

さすがにここまでくると専門の経理担当を雇ってくれよと思いましたが、まあ、それは言っても無駄ということで、自分が環境を移るという手段を選びました。

まずは渋々やっている雰囲気を出すところから

自分ひとりがなぜか何でもやらされるという状況であるならば、まずはしぶしぶやってる雰囲気を出すところから始めてみるというのが良いと思います。

ネット記事を見るときっぱり断りましょうと書いているところもありましたが、まあさすがにそれは出来ないですよね。

きっぱり断るっていうような人であれば、もともと、都合よく使われるようなこともないと思います。

なぜか自分が仕事何でもやらされる状況に陥ってしまうという人は、自分でも気づかないうちに快くニコニコ引き受けている、というケースがあります。

なので、相手もそれを悪いことだとはまったく思ってないんですよね。

なので、まずはちょっと厳しそうだなというような顔をするところから始めてみるというのがいいのではないでしょうか?

何はともあれ、その職場に長居はおすすめしない

とは言え、先程お伝えしたように、仕事何でもやらされる職場というのは、基本的にデメリットの方が大きいのであまり長居はお勧めしません。

少なくとも、自分はこの仕事で食っていくんだというようなモチベーションがある人で、かつその仕事以外の雑用を任されて、そっちに時間を割かれてしまっているというような人は、なるべく早いタイミングで環境を変えた方がいいと思います。

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