看護師転職サイトの逆指名求人とは?【使わない方がマシ】

要約

看護師転職サイトの逆指名求人制度は、「求人募集が出ていなくても、働きたい病院があれば看護師側から指名できる」というもの。

表向きの説明は「求人を出していない病院でも働けるチャンスが広がる」というものだが、実際のところメリットは全くない。それどころか、不採用になりやすいという致命的なデメリットがある。気になる病院があるなら直接問い合わせた方が良い。

看護師転職サイト(紹介会社)ランキング」という記事を制作した際、転職サイトを利用した看護師の口コミを調査したが、逆指名求人で転職が決まったという投稿は見当たらなかった。

目次

(表向きの説明)逆指名求人制度とは

逆指名求人とは、「求人募集が出ていなくても、働きたい病院があれば看護師側から指名できる」という仕組みです。普通は、「求人が出ているのが前提で、それに応募する」ものですが、その逆の流れになるので逆指名求人と呼ばれています。

一言で言うと、代わりに聞いてくれるだけ

表向きの説明では、以下のようなメリットがあると言われています。

  • 求人が出ていない病院でも働ける可能性が広がる
  • 給料などを交渉してもらえる

ですが、逆指名求人を使うと採用されにくくなります。いくら可能性が広がろうと、給与交渉してもらえようと、採用されなければなんの意味もありません。次章から解説する仕組みを理解すれば、デメリットが明らかに上回ることが分かります。

逆指名求人制度を本当の意味で理解するための2つの前提知識

逆指名求人の説明の前に、理解に必要な前提知識から解説します。

前提知識①求人を出していない病院でも看護師を募集していることは多い

「求人を出していない=看護師は募集していない」と判断するのは早計です。募集の求人を出していなくても、看護師を採用したいと考えている、ということはよくあります。

看護師の人材採用にはお金がかかるので、全ての病院が転職サイトに求人を出しているわけではありません。公式ホームページやハローワークで募集をしている病院もありますし、どこにも募集がなくても直接問い合わせれば選考を受けられるケースもあります。

「彼氏が欲しいと思いつつも、マッチングアプリを使ったり合コンに行ったりといった具体的な行動は取ってない」みたいな感じです。

前提知識②病院は、転職サイト経由で看護師を採用すると100万近くかかる。直接採用ならタダ

病院が転職サイト経由で看護師を採用すると、年収次第ですが、一人当たり約70~100万円かかります。

看護師採用コスト

転職サイト経由で紹介された看護師を採用する場合、病院側は看護師の年収の20%ほどを紹介手数料(成果報酬)として転職サイトに支払います。

病院が転職サイトを使って採用する上での”利用料”であり、転職サイトの”収益源”です。(なので看護師は完全無料で使える)

例えば、年収500万円の看護師を採用したら紹介手数料は100万円+税です。

看護師を採用する病院の多くが、この手数料に対して「ちょっと高いな…」と感じているようです。

実際に採用担当者の約7割は転職サイトに不満を持っており、紹介手数料については9割が「高い・やや高い」と感じているとのこと。「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査

転職サイトの手数料については病院側からネガティブな意見が出やすいですが、補足すると、どの業界でもこれくらいが普通です。というより、一般的な紹介会社の手数料割合は30%ほどで希少職種であれば35%を超えます。

病院だけが特別お金がかかるわけではないですが、とはいえ病院の担当者は基本的に医療業界のことしか知りませんし、収益がそれほどない病院なら採用にできるだけお金をかけたくないというのが本音でしょう。

これに対して、例えば「公式ホームページから看護師が直接問い合わせて来て、そのまま採用した」という場合、仲介業者が存在しませんから、採用費用は0円です。

前提知識を踏まえると、逆指名求人はデメリットしかないことが分かる

ここまでの前提知識を踏まえると、逆指名求人の本当の意味での説明は以下のようになります。

逆指名求人とは

気になる病院に「看護師募集していませんか?」と直接問い合わせれば、病院は0円で看護師を採用できる。しかし転職サイトの逆指名求人を使って問い合わせると、病院はもし採用した場合、仲介手数料100万円を支払う必要が出てくる。

当然、直接問い合わせた人の方が採用されやすい。逆指名求人で問い合わせたせいで、不利な立場になる。

このため、普通に問い合わせれば採用されたかもしれないのに、逆指名求人経由で選考を受けたことで見送りになるケースもある。逆指名求人とは端的に言うと、わざわざ自分から不利になりにいく制度。

図解にすると以下の通り。

わざわざ自分から不利な状況に持っていっている

「A.病院に直接応募した看護師」と「B.転職サイト経由で応募した看護師」がいた場合、紹介手数料が発生する分、B.転職サイト経由で応募した看護師は不利になります。選考にすら進めないかもしれません。

病院採用担当者の本音「なんでわざわざ転職サイトを経由して聞いてくるの?直接聞いてくれればお互いにとって良いのに」

逆指名求人を使うと、看護師は選考で不利になり、病院は余計なコストを払わなければならなくなります。唯一得をするのは、手数料を得られる転職サイトだけです。

結論、気になる病院があるなら自分で直接問い合わせましょう。

転職サイトは「転職したいけど、”ここで働きたい”とかは特にない人」向けのサービスです。

補足:転職サイトは使わない方がいい?

直接問い合わせて応募した方が、採用されやすいのは確かです。しかしだからと言って、近くの病院に片っ端から電話をかけて問い合わせるのは現実的ではありません。

そこで真価を発揮するのが転職サイトです。

「転職したいけど、”ここで働きたい”とかは特にない人」であれば、転職サイトは以下のようなにメリットの方が上回るため、積極的に活用した方が良いです。

▼転職サイトのメリット

  • 積極的に人材を募集している病院求人(採用されやすい)を見繕ってくれる
  • 選考の日程調整や疑問点の質問を代行してくれる
  • 採用担当者にプッシュしてくれる(転職成功すれば収益になるため)

逆指名求人があると紹介される転職サイトの本当の強みとは

逆指名求人は、ナースではたらこやレバウェル看護、マイナビ看護師の説明でよく登場します。(ネット・ブログ記事など)

しかし、これらのサイトの本当の強みは逆指名求人ではありません。逆指名制度制度があるからという理由で選ばず、本当のメリットを比較して選びましょう。

レバウェル看護|強みは実績&圧倒的な病院求人数

おすすめポイント
  • トータル利用者数40万人以上、実績豊富な紹介会社
  • 公開求人だけで14万件超え、業界トップレベルの選択肢
  • 年間4,000回以上の職場訪問を実施

レバウェル看護(旧・看護のお仕事)は、14万件以上の公開求人数を誇る看護師転職サイトです。

求人数はここで紹介するサイトの中でトップクラス、求人数が10万を超えるサイトはほとんどなく、まさに桁が一つ違います。

レバウェル看護の特徴は、年間4,000回以上の施設訪問を通じて、現場のリアルな情報を集めていることです。これにより、各施設の情報をより詳細に把握できます。

求人数が多いほど、希望条件に合致する職場を見つけやすくなります。条件が多い人や地方に住んでいる人には特におすすめです。

【公式】https://kango-oshigoto.jp/

おすすめ年代20~40代
エリア全国
LINEで連絡

ナースではたらこ|強みはオリコン満足度調査No1の実績&クリニック求人の数

おすすめポイント
  • オリコン満足度No1のお墨付き
  • クリニック求人が断トツで多い
  • 求人数は業界トップレベル、全国に対応

ナースではたらこは、オリコン顧客満足度1位を獲得した実績のある看護師転職サイトです(2022年度)。

全国の求人を保有しており、そのうち8割がクリニック求人です。夜勤なしの働き方に変えたいという看護師におすすめのサイトとなっています。

東証プライム市場上場企業が運営しており、プライバシーマークも取得している企業なので、個人情報の扱いなどの心配もなく、安心して利用できます。

看護師の厳しい勤務条件を考慮し、24時間体制で電話受付を行っていることもポイント。これにより、夜勤や変則的なシフトで働く看護師でも不安があればすぐに問い合わせられるようになっています。

【公式】https://iryo-de-hatarako.net/

おすすめ年代20~40代
エリア全国
LINEで連絡

マイナビ看護師|強みはサポートの手厚さ・担当アドバイザーの人当たりの良さ

おすすめポイント
  • 担当者の親切さや人あたりなどに評価が集まる
  • マイペースな転職でも柔軟に対応してくれる

マイナビ看護師は、求人数よりもサポートの手厚さや担当アドバイザーの人当たりに対する評価が高い転職サイトです。

例えば、求職者のニーズに合わせてスピード感を調整した転職支援を提供しており、すぐに転職したい人はかなりのスピード感で、ゆっくり職場を探したい人はそのペースに合わせて、など利用者に併走する体制が好評です。

利用者の口コミによれば、キャリアアドバイザーの人柄や提案力が高く評価されているようです。ただ求人数は約5万件と平均的なので、地方だと少々物足りないかもしれません。

【公式】https://kango.mynavi.jp/

おすすめ年代20~40代
エリア東京・神奈川・千葉・埼玉・北海道・愛知・三重・岐阜・大阪・兵庫・京都・広島・福岡
LINEで連絡

よくある質問

転職サイトに関する質問

転職サイトとは?

人材を採用したい病院と求職者をマッチングさせる人材紹介サービスです。以下のことをしてくれます。

  • 非公開求人の紹介
  • 病院への推薦(プッシュ)
  • 選考対策(書類添削や面接回答のアドバイス)
  • 給与交渉
  • 面接日時の取り決め代行(便利!!)

求職者側に費用は一切かかりません。「今すぐ転職するつもりはないけど、情報収集のために使う」という方も多いです。

転職サイトはなぜ無料?

転職サイトは病院からお金をもらうビジネスモデルだからです。

病院に人材を紹介し、病院からの手数料を収益としています。なので求職者は完全無料で利用できるのです。

またそもそも人材紹介事業では、一般の求職者からお金をもらうのが禁止されています。

転職サイトを使う流れは?

以下の流れで進んでいきます。

  • 会員登録
  • 登録確認の電話と初回面談の日程調整
  • 初回電話面談(ここで希望条件を伝える)
  • 求人紹介が届く
  • 気になる求人にエントリー
  • 選考を受ける

気になることや疑問点があれば適宜質問できます。また、書類作成のアドバイスなどももらえます。

登録不要で検索から応募できる転職サイトは?

登録不要で応募までできる転職サイトはありません。

が、ジョブメドレーやコメディカルドットコムであれば、求人検索までなら登録不要で可能です。

転職サイトは使わない方がいいと言われるのはなぜ?

転職サイト経由での採用を渋る病院もあり、結果的に選考で不利になるケースがあるからです。転職サイトを経由すると紹介料が発生し、病院側は金銭的な負担が生じます。人材採用にかけるお金がない、というお財布が危ない病院では、転職サイトというサービス自体に嫌悪感を持っている採用担当者もいます。

とはいえ、転職サイトを利用しないと選択肢がかなり絞られるのも事実。もはや転職サイトを使わずして求人を探すのは難しいと思います。

転職サイトは何社利用すべき?

2~3つ併用するのがおすすめです。求人の選択肢が増えるうえに、アドバイスがより客観的になるからです。

とはいえ、掛け持ちするかどうかは性格によります。掛け持ちするほど転職サイトとのやり取りが増えるので、例えば、

  • 日常的にLINEのやり取りを溜めがち
  • 決められない性格(例えば居酒屋のメニューは誰かに任せがち)

に該当する方は、掛け持ちは逆効果になることも。まずは高評価サイト1つに絞ってスタートしてみるのがおすすめです。

転職サイトを使っていることは病院にバレる?

バレることはまずありません。病院側は応募していない求職者情報を見れませんし、信用が命の人材紹介業は何より個人情報の扱いを徹底しているためです。

転職サイトではなく、スカウト型求人サイト(ジョブメドレーなど)であっても、ブロック機能がついているので、しっかりと対策していればバレることはないでしょう。

LINEでやり取りできますか?

できます。というより、大手サイトはLINEでのやり取りが主流です。

LINEを知られるのが嫌な場合は、メール・SMSメールでも問題ありません。

看護師転職サイトの断り方は?

転職サイトからの連絡が面倒になり、利用を断りたい場合は、以下のような文面で一報入れましょう。

いつもお世話になっております。〇〇です。

諸般の事情につき、転職活動を一時休止することとなりました。今後の求人紹介は不要で、転職活動を再開する際には、改めてこちらから連絡させていただければと存じます。よろしくお願いいたします。

転職サイトを使うデメリットは?

転職サイトは求職者の内定が決まって収益が出る仕組みなので、一部の悪質なエージェントに当たってしまうと、とにかく応募しましょう、と急かされることがあります。

転職の希望や軸が明確ならきっぱりと意思表示できると思いますが、押しに弱い人やエージェントが正しいと思いこんでしまう人は、本当は希望していない病院に応募してしまうこともあります。

転職サイトを利用する際には、希望条件や譲れない条件、NG条件などを明確にしておき、希望に沿わない求人は応募しないことが重要です。

看護師転職サイトを使うメリットは?

以下のようなメリットがあります。

  • 「何から初めて良いか分からない状態」からスタートして、転職成功までたどり着ける
  • 腕の良い担当者なら、良い求人を見繕ってくれる
  • 主体的に動かなくても、転職活動が半自動的に進む
  • 選考落ちの理由が分かるので、看護師としての市場価値と改善点が分かる
  • 採用担当者にプッシュしてくれる(転職成功すれば収益になるため)
  • 選考の日程調整を代行してくれる

正しく選べば、デメリットよりもメリットの方が大きいです。

転職サイトを使う際の注意点は?

以下の点は必ず意識してください。

  • 担当アドバイザーに頼りきりになりすぎない
  • 複数のサイトから同じ病院に応募しない
  • 求人情報は自分で目でしっかり確かめる

特に担当アドバイザーを全面的に信用してしまう人も多いのですが、あくまで「求人を紹介してくれる人」に過ぎません。アドバイスも客観的に見えて、自社経由での採用につながりそうなバイアスがかかっていることがあるので、あくまでアドバイスは参考程度に聞き、最後は自分で判断する姿勢が欠かせません。

看護師転職サイトはパートも使えますか?

多くは常勤向けですが、ナースではたらこは非常勤希望者の登録も歓迎しています。

求人数は2,000件ほどと常勤と比較して少なくはなるものの、十分な数字でしょう。

また、非常勤であればジョブメドレー看護のような求人広告型の方が、手数料がかかりにくいので採用されやすいです。

転職サイトに断られることはある?

利用対象外の場合は、断られることがあります。例えば、地方に住んでいて紹介できる求人がほとんどないケースです。

また、あまりに短期離職を繰り返していたり、ブランク期間が長すぎたり(20年以上など)する場合は、「紹介できる求人はありません」とやんわり断られることもあります。

転職サイトの選び方は?

複数まとめて登録し、最初のキャリア面談で「信頼できそう」と感じたところをメインで使うのが賢いやり方です。

転職サイトのサービス内容は、どれも求人紹介・選考対策・日程調整代行・年収交渉代行の部分は同じです。(利用無料でサービス内容に差がないので、エージェントは差別化が難しい業態)

そこで転職サイトは、「どのサービスか」よりも「誰に担当してもらうか(担当エージェント)」が重要なので、まずは比較検討してみることをおすすめします。

お祝い金はある?

原則、ありません。お祝い金制度は2021年に法律で禁止されました。

しかし一部の求人広告型転職サイト(ジョブメドレーなど)は、禁止対象ではありません。なので、「勤続支援金」という形でお祝い金を贈呈しているサイトもあります。

看護師転職サイトのトラブル事例は?

以下のようなトラブルが想定されます。

  • 情報のズレ(転職サイトの情報伝達ミス)
  • 重複で応募が進んでしまう
  • 担当者との相性が最悪
  • 担当者の業界知識が不足している

また、悪質な転職サイトでは以下のようなケースも報告されています。

  • 連絡があまりにしつこい
  • 着信拒否しても別の番号からかかってくる
  • いざ働いてみると聞いていた話と違う(嘘・騙された)
  • 退会したのに連絡が来る(個人情報が削除されていない)
  • 勝手にエントリーされた

看護師転職サイトで内定が決まった後に辞退しても良い?

もちろん構いません。以下のような連絡を担当者にしておけば大丈夫です。

先日内定をいただきました○○病院ですが、内定を辞退させていただきたく存じます。
せっかくサポートしていただいたのにも関わらず、このような結論となってしまい、大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。

看護師転職サイトはしつこい電話がくる?

看護師転職サイトは登録すると確認の電話がくるのですが、そのことを知らずに無視すると、何度かしつこめに電話がきます。

なぜなら確認の電話に出ない限り「仮登録」の状態が続いてしまうからです。

その電話に出れば、あとは連絡手段をLINEやメールに設定できるので、しつこい電話がくることはありません。

全く電話のない転職サイトは?

ジョブメドレー看護は紹介ではなく、自分で求人を探して自分で応募するタイプの求人広告型転職サイトなので、担当者との電話はありません。

※初回登録情報の不備や緊急の連絡などで連絡が来るケースは稀にあります。

他には、メディカルスタジアムも最近誕生したばかりの求人広告型サイトです。

転職サイトは新人看護師でも使って良い?

全く問題ありません。新人となると紹介できる求人の幅は狭まりますが、それでも今後のキャリアを見据えた職場を提案してくれます。

新人だからといって利用を断られることはありません。

看護師転職サイトの非公開求人とは?

転職サイトの求人検索欄に掲載されていない求人のことです。

会員登録すると紹介してもらえるようになります。

看護師転職サイトの紹介料はどれくらい?

採用が決まった看護師の年収の20%ほどが相場です。

なので例えば年収500万円の看護師を採用すると、病院は転職サイトに100万円ほど支払います。

看護師転職サイトを使わないで転職する方法は?

以下のやり方があります。

転職サイト以外だと、eナースセンターがおすすめです。都道府県看護協会が行う職業紹介で、転職サイトと同じように専門員に相談しながら仕事を探せます。

復職者向けの研修なども行っているので、ブランクがある方にもおすすめです。

会員登録不要の看護師転職サイトは?

求人をとりあえず見てみる、くらいならどのサイトでもできます。

しかし、会員登録不要で応募まで可能なサイトはありません。また、多くのサイトでは求人詳細を見る際も会員登録が必要になります。

転職サイトとハローワークはどちらを使うべき?

転職サイトの利用をおすすめします。なぜなら、ハローワークは「情報が虚偽だった」といった報告が多く、また制度も古いため求人が探しづらいからです。ハローワークで仕事を探す人はだんだん減っています。

転職サイトに登録するのは退職してからの方がいい?

在職中からで構いません。というより、働きながらの転職活動を効率的に進めるためにこそ、転職サイトは使った方が良いです。

求人を探す手間が省けて、病院とのやり取りを全て代行してくれるからです。極端に言うと、決められた日に面接に行くだけで済みます。

リクルート社が手掛ける看護師転職サイトはある?

現状、ありません。リクルート社は看護師系のサービスを一切手掛けていないようです。

※リクルート社の転職サービス「リクルートエージェント」「リクルートダイレクトスカウト」は、ビジネスパーソン向けなので、看護師の求人はほぼありません。

美容クリニック専門の看護師転職サイトは?

美容外科求人ガイド美容整形ジョブ!があります。

美容外科求人ガイドは比較的規模が大きめで求人数も5,000件ほどと多めです。

美容整形ジョブ!は求人数が2,000件と小規模ですが、アートメイク看護師の求人など珍しい案件も掲載されています。

看護師転職サイトの利用率は?

公益社団法人全日本病院協会が行った調査では、医療機関の73.5%が転職サイト(紹介会社)を利用している、との回答が確認できます。(「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査)

看護師転職サイトで「情報だけ教えてもらう」はアリ?

可能です。転職サイトは「少し気になる」くらいの温度感でも利用できます。

情報だけ聞いて応募は直接する、というのもできなくはありませんが、後々のトラブルを考えると避けたいところです。

看護師転職に関するよくある質問

最初の転職は看護師何年目くらいが良い?

理想を言うと、5年目以降がベストです。それくらいの年数であれば、転職時に技術・経験を懸念されることも少ないでしょう。

5年目未満だと、決して転職が難しいというわけではありませんが、年数が低いほど(特に1~2年目)難易度は高まります。

おそらく3年目辺りで転職を考える方が多いと思いますが、絶妙なラインで、これまでの経験と技術に次第でサクッと転職できたり、一方全然決まらなかったりということもあります。

この場合は転職するしないは置いておいて、一旦転職サイトに相談してみて客観的な判断をあおぐのが良いと思います。

転職がすぐ決まる人と決まらない人の違いは?

経験やスキルのある無しはもちろんですが、転職活動の進め方に違いがあります。

すぐ決まる人は、複数の病院を併願して短期集中型で選考を受けている人が多いですね。モチベーションも下がりませんし、情報収集や選考対策も集中的に行えます。

対して、なかなか決まらない人は一つの施設を受けては不採用になり、そこから次選考を受ける病院を探す…といった進め方をしていることが多いです。

転職回数はどれくらいまでなら選考に影響しない?

年齢によりますが、20代なら1回まで、30代以降は3回までならそれほど不利にならないでしょう。

特に30代以降だと、家庭の事情でいったん看護の現場を離れたり、数年経って復帰したりと、退職やブランクが発生するのは当たり前なので、それほど回数を懸念されることもないと思います。

10回以上転職する看護師もいるらしい?

かなり少数ですが、まれにいらっしゃいます。

ですが、「配偶者の転勤」のような家庭の事情が重なったり、パートや短期の派遣をメインにしていたりすれば、それくらいになっても不思議ではありません。

転職時もしっかりその背景を伝えられれば、大きなデメリットになることはないでしょう。

辞めたいと思った時、まず部署異動はアリ?

もちろんありです。異動できるのであれば、辞めないに越したことはありません。

看護師の意向によって異動が実現するケースは多いので、まずは直属の上司に相談してみてください。

転職したのにすぐ辞めるのはアリ?

推奨はしませんが、入職前とのギャップが到底埋められないなら辞めても良いと思います。

次の転職活動のハードルはやや上がるものの、退職理由をしっかり論理的に伝えられれば大丈夫です。

例えば、「入職前と条件面の違いがあった」「業務内容でギャップがあった」などであれば、それほど致命的な退職にはなりません。

転職におすすめの時期はいつ?

1~3月は求人が増えるのでおすすめの時期となります。

年度末に退職する看護師の代わりを確保したい病院が増えるからです。

次に求人が多いのが10月になります。

面接ではどんなことを聞かれる?

面接で頻出の質問は以下の通りです。

  • 自己紹介
  • 志望動機
  • 転職の理由
  • これまでの経験(業務内容)
  • 長所と短所
  • 看護観について
  • 希望する配属先とその理由
  • 夜勤や残業はどれくらい対応可能か

内容というより、いかに分かりやすく的確に伝えられるかがポイントですので、事前に回答を用意しておきましょう。

面接時の服装は?

上下セットのスーツか、ジャケット&パンツスタイルがベストです。

白ブラウスなどを合わせたフォーマルとカジュアルの中間くらいが好ましいでしょう。

皆何を基準に転職先を決めている?

以下の基準で選ぶ方がほとんどのようです。(多い順)

  • 希望する仕事内容か
  • 勤務時間と勤務日数
  • 通いやすい
  • 収入
  • 職場の雰囲気

職場の雰囲気も大事ですが、入職前はなんとなくしか分からないので、あまり重視しない方が良いでしょう。

病院・クリニック以外だとどんな職場がある?

以下のような職場が選択肢に入るでしょう。

  • 訪問看護ステーション
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 介護老人福祉施設(特養)
  • デイサービス
  • 養護教諭(保健室の先生)
  • 看護学校の教員
  • 学校看護師
  • 保育園、幼稚園
  • 児童福祉施設
  • 保健センター
  • 障がい者支援施設
  • 治験コーディネーター
  • 献血ルーム、献血バス
  • 健診センター・検診センター

できるだけ楽な診療科で働きたい

業務負担の観点でいうと、眼科・耳鼻科・皮膚科・整形外科・泌尿器科、あたりが負担が少ないです。

反対に大変な診療科は、ICU・施術室・精神科などです。

できるだけ給料の高い病院で働きたい

給料が高い病院には、以下の特徴があります。

  • 病床数が多い
  • 国立・公立病院や公的医療機関
  • 二次救急指定病院
  • 都市部の私立大学病院
  • 大手企業のグループ会社が運営している
  • 私立学校法人や社会保険関係団体が運営している
  • 郊外の療養型病院

※転職サイトマイナビ看護師に掲載された求人で、給料の高い順で掲載されている病院を抽出し検証

一般企業への転職するには?

看護師資格を活かすなら、以下のような職場があります。

  • 医療機器メーカーの営業
  • 医療系のコールセンター
  • 治験コーディネーター
  • 臨床開発モニター

これ以外にも、医療分野でサービスを提供している会社などであれば、経験を活かしながら総合職・一般職での入社も可能です。

夜勤がなくなり手取りが下がりやすいのがネックなので、ビズリーチのような年収高めの求人をメインに扱う転職サイトを使うのがおすすめ。一般企業転職を経験した看護師からの評判も上々です。

転職ではなく、資格取得で給料あげたい

給料をあげる一番簡単な方法が転職であり、例えば「認定看護師」「専門看護師」などの資格で給料アップは困難です。

病院の6割は「認定看護師」「専門看護師」などの資格を持っていても、手当などは特に存在しないからです。

ただ特定の専門領域の資格(例えば循環器内科で”心臓リハビリテーション指導士”の資格を取るなど)であれば、キャリアアップによる昇給も可能性があります。

ブランクが長くて不安

ナースセンターの復職者支援研修に参加し、知識・技術を学びなおしておくと安心です。

以下のような研修を無料で受けられる制度です。

  • 最近の医療看護動向に関する講義
  • 電子カルテの操作方法
  • 採血・注射の演習
  • 急変対応
  • 与薬に関する講義

面接時でもその旨を伝えることで、病院側の懸念も払しょくされるでしょう。

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