Y・Sさん
38歳・大阪
訪問看護師歴：5年

訪問看護のやりがいは、やっぱり患者さん一人一人とじっくり向き合えるところですね。病院とは違って、長時間患者さんと一緒に過ごせるので、その分患者さんの生活の一部になるというか、病気だけじゃなく、その人の人生や価値観を知っていけるんです。自分が気づかなかった生活の背景や苦しみ、喜びまで共有できることが、すごく深い体験だなと思います。

例えば、私が担当していた80歳代の患者さんがいたんですが、最初はADL（生活自立度）がかなり低かったんです。でも、一緒に少しずつリハビリをして、最終的には歩けるようになったんです。最初はお互いに焦ることもありましたが、ある時、彼女が「ありがとう、あなたのおかげで歩けるようになった」と涙を流してくれたんです。その瞬間は本当に感動して、自分の仕事に誇りを感じました。

ただし、楽ではないですね（笑）。特に移動距離が長いときとか、天候が悪い時に外回りしていると大変ですが、こうした瞬間に疲れも吹き飛びます。それと、オンコール対応が夜間にあるのは、確かに精神的にきつい時もあります。でも、患者さんが喜んでくれたり、成果を感じられることがやりがいに繋がります。患者さんの「ありがとう」の一言が何よりのモチベーションになりますよ。

T・Nさん
40歳・神奈川
訪問看護師歴：10年

訪問看護で感じるやりがいは、患者さんの回復を見ることができることですね。病院だと、どうしても時間が限られてしまって、一時的なケアが多くなってしまいますが、訪問看護だと「その後」の生活全体を見られるんです。生活の中で「これができた！」とか「少しずつだけど元気が出てきた」と言ってもらえると、本当にやってて良かったと思います。

例えば、脳梗塞で片麻痺があった患者さんがいて、その方は最初、起き上がることすらできなかったんです。でも、家でできるストレッチやリハビリを根気よく指導して、最終的には自力で歩けるようになった時、ものすごく感謝されて、お礼を言われたんです。こういう瞬間、訪問看護だからこそ味わえるし、めちゃくちゃやりがいを感じます。

もちろん、大変なこともあるのが現実です。例えば、移動が多いから時間管理が大事ですし、道路渋滞で時間通りに行けなかった時なんかは焦ります。患者さんが急変したり、夜のオンコールで呼び出されたりすることもあります。でも、それを乗り越えた先にある「ありがとう」の言葉が、やりがいの原動力になります。あと、日々患者さんの小さな変化を感じられることが楽しいですね！

K・Sさん
38歳・福岡
訪問看護師歴：5年目

訪問看護のやりがいで一番感じるのは、患者さんが自宅という慣れ親しんだ場所でケアを受けられる安心感です。それに、少人数で「この患者さん一人をしっかり担当する」といったスタイルができるので、病院よりも確実に患者さんの状態を細かく把握できる点が大きいです。

一番印象に残っているのは、がん治療中の患者さんでした。治療が終わった後の体調がよくなり、ただ寝ているだけじゃなく、お手伝いできることが増えてきた時。私たち看護師は、「患者さんが出来るようになるために手助けする」役目なんですけど、それを目の前で見届けられる瞬間が本当に感動します。

楽かと言われると微妙かもですが。体力的な負担もありますし、オンコールが夜間に対応しなきゃいけないこともあります。忙しい時は、ほんとに自分を奮い立たせないと頑張れないときもあります。それに、訪問のスケジュールが不規則だから、早朝や夕方の時間帯に急に呼び出されることも。それでも、患者さんの状態が良くなった時に、何とも言えない達成感を感じられるので、少しの辛さなんて忘れてしまいますね。

実際に働いてみると、移動のストレスや、時間に追われたりもするけど、その苦労に見合うだけのやりがいが訪問看護には確実にあります。