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「看護師紹介料 病院が悲鳴(2018年)」この状況は2024年現在も変わらないのか

「看護師紹介料 病院が悲鳴」は2018年日経新聞の記事タイトル

看護師不足が深刻化する中、病院などが人材紹介会社に支払う高額な手数料に頭を悩ませている。日本医師会総合政策研究機構(日医総研)によると、2016年度の手数料総額は1医療機関あたり548万円。3年間で1億円以上を支払った病院もある。決められた看護師の数を割り込めば診療報酬を減額されるため、各医療機関は人材確保に躍起になっている。
「また辞めてしまったのか」。昨年11月、神奈川県内の総合病院で行われた理事会で、顧問税理士の男性(46)は深いため息をついた。配られた稟議(りんぎ)書には、4人の看護師を採用するため、紹介会社に約400万円の手数料を支払ったと記されていた。
約200床の急性期の総合病院。診療報酬の基準となる看護師配置を維持するには、代わりをすぐ雇う必要があるが「求人広告を出しても応募はない」。
男性が理事を務める同県内の別の病院(約400床)はさらに負担が重い。医師や看護師らを合わせた紹介手数料は年間約1億2千万円に上り、年間収入の1%を超える。「有資格者は限られており、病院の多い都市部ほど人手不足が深刻。紹介会社を頼るほか手立てがない」と嘆く。

看護師を採用する手段として、紹介会社(転職サイト)を利用するというのがよくある手段です。医療機関の73.5%が転職サイト(紹介会社)を利用しているというデータもあります。(「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査

紹介会社は、「看護師の採用が決まったら、紹介会社に成功報酬を支払う」というビジネスモデルです。なので、病院側は初期費用がゼロ円で採用活動を始められるというメリットがあります。(広告掲載費などは無料)

しかし、採用難易度が高い職種ほど、この成功報酬(=紹介料)も高額になります。看護師は人材不足が続き、どの病院でも採用難に陥っています。

ハローワークに求人を出したところで、そもそもハローワークを使う人が少ない(悪評が多すぎるため)ので、応募は集まりません。

そのため、多少痛手ではありますが、高額な紹介料を渋々支払うことになっている、というのが記事の内容です。

看護師の紹介料の相場

相場は、看護師の理論年収の20~25%(+税)です。

公益社団法人全日本病院協会が行った調査でも、平均的な手数料は年収の2割ほどと明らかになっています。

人材紹介会社に対する手数料設定については、採用者の年収の約2割程度を目安に設定されている

「病院の人材紹介手数料」に関するアンケート調査

ちなみに理論年収は、求職者の就職後1年間に支払われる想定賃金のことで、ボーナスや手当などを含みます。例えば、年収500万円の看護師を採用すると100~125万円かかることになります。

病院が紹介料を負担に感じているのは現在も変わらない

この記事は2018年のものでしたが、病院が紹介料を負担に感じている状況は現在も特に変わりません。

医療従事者の募集に人材派遣会社を使うと、高額の紹介料が取られる。医療に一生懸命取り組んでも、こういうところに吸い取られてしまう。

公益社団法人全日本病院協会 「全日病ニュース2022年11月 より

上記は公益社団法人全日本病院協会 「全日病ニュース」より、全日病・静岡県支部支部長のコメント部分です。「人材派遣会社を使うと」というのは、普通に誤字(あるいは話者本人も派遣会社と人材紹介会社の違いを理解していない)だと思いますが、いずれにせよ、人材確保のコストが負担になっている状況は変わらないようです。

とはいうものの、採用にお金がかかるのは病院でも企業でも同じ

医療業界というと「奉仕の精神」のようなものが根底にあるためか、人材紹介で手数料を取ることを非難する病院の声(上記のような)は多く聞かれます。「ぼったくりだ」という病院もあるほどです。

医療業界の採用担当者はご存じないようですが、人材紹介の手数料は一般ビジネスパーソンだと30%くらいが相場ですので、看護師の20%前後というのはむしろ安い方です。採用が難しい職種だと35%を超えることも珍しくありません。

採用にお金がかかるのは、病院でも企業でも同じです。

看護師さん側が気にする必要はない

この件に関して、看護師さん側が特に気にする必要はありません。

病院と紹介会社(転職サイト)は、事前に打ち合わせを行い、「看護師を採用できたら、これくらいお支払いします」と契約を交わしているわけなので。

ちなみに、看護師さんに負担をかけさせて、紹介料をケチろうとするかなり悪質な病院やクリニックもあります。

例えば、転職サイトのジョブメドレーに関して、以下のようなものがありました。

ジョブメドレーに登録してスカウトメールが来たところに応募して就職が決まりました。 就職先から「ジョブメドレーをブロックして」と言われ「報奨金(継続支援金)はこちらから次回給料に追加で支払うから」と言われました。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10272215630

転職サイトを利用したのに利用料を踏み倒そうとしているというわけですね。

要するに、

  • 紹介料を利用して、看護師の募集を集める
  • 看護師から応募が来たら、別ルートで再度応募させる
  • 紹介会社には「あの看護師は不採用にしました」と嘘をつく
  • 看護師は別ルート(ハローワークなど)で再度応募する
  • 採用

というやり方で、紹介会社を利用するだけして、紹介料を踏み倒そうとするわけですね。

「転職サイト経由で採用したことにはしたくない(お金払わないといけないから)」、というわけです。求職者に嘘をつかせようとしているようで、相当悪質極まりないですね。倫理観が欠如しています。

ちなみに内定後に、このような打診をされたら、必ず内定辞退をしましょう。

なぜなら、倫理的にアウトな職場であることはもちろん、利用者側にも損害賠償が発生する可能性があるからです。実際のジョブメドレーの見解がこちら。

(上記投稿に対するジョブメドレーの見解)

「採用が行われた事実を隠蔽するなどの求人事業者の不正行為に協力する行為」はご利用規約違反にあたり、ジョブメドレーを二度と利用できなくなります。
また、企業だけではなく求職者の方にも損害賠償義務が生じます。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10272215630

まとめると、ルール違反をした人にはそれなりの処置が下されます、ということです。

看護師側は普通に採用されるので、短期的には良いかもしれませんが、そのようなセコいやり方をするしかないくらいお金に余裕がない病院は、給料・昇給・福利厚生も期待できませんから、長期的に見ればデメリットとなるでしょう。

こういった提案してくる病院は「やばい」と入職する前に判断できるのでむしろ良いかもしれません。

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