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薬剤師転職サイト選ぶな

要約

要約①

薬剤師転職サイト「選ぶな」と言われる理由は、直接応募した時と比べて不利になるというデメリットがあるため。なので、既に「あの薬局で働きたい」と目星がついている場合は、使わない方がいい。というより使う意味がない。

薬剤師転職サイトは「転職したいが、”ここで働きたいとかは特にない”」人向けのサービス。

しかし、確かにデメリットはあるものの、「条件に合った求人を見繕ってくれる」「選考の日程調整や疑問点の質問を代行してくれる」などのメリットの方がそれを上回るため、余程の理由がない限り、転職サイトは普通みんな使う。なぜなら、薬剤師/薬局をつなぐ役割として、もはやインフラ的な存在(なくてはならないもの)となっているから。

身近な例でたとえると、LINEのようなもの。LINEを使う/使わないは個人の自由であり、中には「個人情報を抜かれるから絶対使うな」という人もいるが、連絡を取るためにはなくてはならないし、よほどでない限り普通に使っている、というのと同じ。

要約②

「薬剤師転職サイトは選ぶな」という意見は、手数料を払う余裕がない資金力に欠ける薬局のもの。「紹介手数料がぼったくりだ!」と主張している採用担当者は多い。しかし、採用手数料は全業界の人材紹介の水準と別に変らない。ただその薬局がお金がないだけ。タダで薬剤師を採用しようという都合の良い薬局の意見は気にしなくて良い。

転職サイトを使わないとしたら、方法は以下。

  • 薬局へ直接電話
  • 人づて/紹介
  • ハローワーク

ただ、ハローワークは虚偽求人の報告事例が毎年数千件あるため、おすすめしない。採用費をケチっている薬局が求人を出す場所なので、条件が悪い求人が集まりやすい。

参考:薬剤師 転職サイト 選ぶな

薬剤師転職サイトは選ぶな・使わない方がいいと言われる理由(デメリット)

①直接応募と比べて(理論上)不利になる

転職サイト経由で薬局・企業(ドラッグストア)に応募し、あなたの採用が決定した場合、薬局・企業は転職サイト運営会社に紹介料を支払います。

転職サイトのビジネスモデル

転職サイト経由で紹介された薬剤師を採用する場合、薬局側は薬剤師の年収の30%ほどを紹介手数料(成果報酬)として支払います。

薬局が転職サイトを使って採用する上での”利用料”であり、転職サイトの”収益源”です。(なので薬剤師は完全無料で使える)

例えば、年収500万円の薬剤師を採用したら紹介手数料は150万円+税です。

これを踏まえると、例えば「A.薬局に直接応募した薬剤師」と「B.転職サイト経由で応募した薬剤師」が同時に選考に進む場合、紹介手数料が発生する分、B.転職サイト経由で応募した薬剤師は不利になります。

もし近場で働きたいと考えていて「あの薬局だと通いやすいな」のように気になる職場の目星がついているなら、転職サイトを使う意味はありません。直接問い合わせてみてください。

転職サイトは「転職したいけど、”ここで働きたい”とかは特にない人」向けのサービスです。

ただ不利になるのはあくまで理論上の話

補足すると、転職サイト経由が不利になるのはあくまで「理論上はそうなる」というだけで、現実はそれほど意識しなくても構いません。

というのも、直接問い合わせてきた薬剤師と選考でバッティングすることなど、そうそう起こらないからです。薬剤師が直接問い合わせてくるような職場であれば、そもそも転職サイトを使って採用などしていません。

薬局が(高い利用料を払ってでも)転職サイトで人材を募集しているということは、そうしないと応募が来ないからです。

ポイント
転職サイト経由の応募は理論上不利になる。とはいえ、実際にそういったシチュエーションは起こりにくい

②担当者は別に薬剤師業界のプロとは限らない

薬剤師転職サイトに登録すると、担当キャリアアドバイザー(CA)が専任となり、あなたの転職をサポートしてくれます。

具体的には、キャリアアドバイザーとの電話面談で希望条件(こんな職場で働きたいetc.)を伝えると、それに合致した求人を紹介してくれる他、選考に関するアドバイスをもらうことができます。

しかしこのキャリアアドバイザーは、薬剤師業界のプロとは限りません。

実際に、とある薬剤師転職サイトのキャリアアドバイザー募集要項では「社会人経験があれば可」と記載されているほど。

極端な話、キャリアアドバイザーは誰でもできる仕事です。仕事内容の実態は、電話面談で聞いた条件をシステムに入力し、出力された求人を薬剤師に送るだけですから。

「業界のプロが自分のキャリアの悩みを深くまで理解してくれて、ここぞという職場を紹介してくれる」このような過度な期待を持つと落胆すると思います。もちろん、中には業界歴の長いアドバイザーもいるかもしれませんが、そういった一部の有能な人に当たるかどうかは運次第です。

また、これだけなら「過度な期待は禁物」という話ですが、致命的なデメリットにもなり得ます。

例えば、「(別に薬剤師業界に詳しくない)担当アドバイザーを全面的に信頼しすぎて、おすすめされた求人に盲目的に応募してしまう」「転職ノウハウを体系的に理解していないアドバイザーの意見を鵜呑みにして、選考に落ちる」「業界知識が浅く、話が通じない」など。

プロではないだけならまだしも、基礎的な仕事力が欠如した担当者に当たると転職成功から遠のきます。

ポイント
キャリアアドバイザーは薬剤師と薬局の仲介業者的な存在である。全員が転職支援のプロフェッショナルというわけではない。

(補足)国家資格のキャリアコンサルタントとは別物

職業選択に対する助言を行うことができる「キャリアコンサルタント」という資格がありますが、これはキャリアアドバイザーとは全くの別物です。

  • キャリアコンサルタント:国家資格の名前
  • キャリアアドバイザー:職種名(営業職、のようなもの)

そしてキャリアアドバイザーは、別にキャリアコンサルタント資格を持ってなくてもできます。というより、持っている人の方が珍しいです。

この違いをよく分かってない転職メディアが名称を混在して表記していることがあるので注意してください。

③サイト上の好きな求人全てに応募できるわけではない

薬剤師転職サイトに登録すると、前述の通り「担当アドバイザーに希望条件を伝えて、それに合ったものを紹介」という形で求人情報を得ていくことになります。

自分で検索しながら、色んな求人を比較検討できるわけではありません。

もちろん、サイト上には求人が掲載されているので、「これに応募したい」と言えばできます。が、キャリアアドバイザー判断で、エントリーが薬局側に届かないケースもあります。

転職サイトは薬局側から「こんな人材を採用したいです」という要件を聞いていて、それに合致した人を送り込む役割を担います。言い換えれば、採用要件に合っていない人にエントリーさせるわけにはいきません。お金(紹介料)を払う側のニーズを最優先にしなければならないわけです。

極端な例ですが、以下のようなパターンもあり得ます。

キャリアそこそこの薬剤師「この管理薬剤師の求人にチャレンジしたいです!」
→しかし、その管理薬剤師を募集している薬局はベテランに来てほしい

この場合、転職サイトは「分かりました。エントリーしておきます」とだけ言って、エントリーしないということもあります。薬局が欲しい人材と違う人を紹介するわけにはいかないからです。※後から書類選考通りませんでした、とだけ言われます

ポイント
登録したからと言って、全ての求人にエントリーできるわけではない

④無駄なコミュニケーションコストがかかる

転職サイトは、転職活動を効率的に進める手段ですが、無駄なコミュニケーションコストがかかることもあります。

例えばよくあるのが、希望条件を詳細に伝えたにもかかわらず、紹介された求人が全て的外れ、というケースです。保有求人が少ない小規模転職サイト、あるいは業界知識とヒアリングスキルが欠如した担当者がいる転職サイトによくあります。

求人紹介は基本的に①担当者が希望条件をデータベースに入力し、②出力されたものを担当者がチェックして紹介、という流れで行いますが、データベース上でヒット0件、ということもよくあります。

その場合、担当者は”限りなく条件に近い求人”を紹介してくれますが、給与や仕事内容など何かしらが希望から逸脱したものになるはずです。

紹介できる求人があるかどうかは、その転職サイトが保有している求人数次第なので、小規模転職サイトだと「登録→面談→紹介→的外れ→退会」の繰り返しになることもあります。

また、業界知識が著しく欠けた担当者は、そもそも希望条件を正しく把握できませんから、意思疎通で無駄なコミュニケーションが発生します。

ポイント
担当者とのやり取りが上手くいかない場合は非効率

⑤将来を見据えた提案ではなく、「今転職しやすい職場」を紹介される

転職サイトは「薬剤師のキャリアの悩みをしっかり理解し、その人に最適な求人を提案する」という触れ込みですが、これは建前です。

本音のところは、登録した薬剤師が「転職できそうな職場」を中心に紹介されます。なぜなら、薬剤師の転職が決まらない限り、転職サイト側はタダ働きになるからです。

ちなみに、客観的に見て今の職場でもう少し頑張った方が、長期的なキャリアでメリットが大きいとしても、「転職しない方が良いですよ」とは言ってくれません。

ポイント
転職サイトは、薬剤師の将来的なキャリアよりも、目先の紹介手数料を優先する。ビジネスモデル的に仕方ない。

⑥冷静かつ正常な判断がしづらい

薬剤師転職サイトで個人的に一番のデメリットと感じるのは、相手のペースに巻き込まれて冷静な判断ができなくなることです。

特に成績を上げたい野心溢れるキャリアアドバイザーが担当になり、薬剤師のあなたがやや押しに弱い場合、次のような事態が想定されます。

①微妙な求人を熱心に紹介してきて、「とりあえず選考だけでも受けてみましょう」と説得される
②選考を受けるだけなら…と面接に行き、内定が出る
③内定承諾を迷っていると、「せっかく内定出たのにもったいない」とクロージングをかけてくる

かなり押しの強いアドバイザーの例ですが、心根が優しい人ほど「サポートしてもらったし、断るのは申し訳ない」のような明らかに冷静さを欠いた判断をしてしまいがちです。

今より良い職場に転職するつもりで登録したのに、相手のペースに巻き込まれて正しい判断ができず、転職に失敗してしまっては元も子もありません。

ポイント
全ては担当者との相性次第だが、「押しの強い担当者」×「流されやすい薬剤師」の組み合わせは最悪

転職サイトを使わないとしたら、他にどんな方法がある?

薬局に直接電話

近所の薬局に直接電話し「薬剤師を募集していませんか?」と問い合わせる方法です。

タイミングよく募集していれば、かなりの確率で採用されると思います。(紹介料がかからないので)

ただ、給与条件などを確認してない状態でエントリーとなるので、あまり推奨しません。

人づて/紹介

知人の紹介で転職先を探すという人も多少はいます。ある程度信頼関係が築けていることが前提となるので、変な職場に入ってしまう確率は低いでしょう。

ただ条件が合わなかった場合に断りづらいなど、心理的なハードルが高いのがネックです。

ハローワーク

ハローワークで探すという方法もありますが、おすすめはしません。

ハローワークの悪評は後を絶たず、求人を探す場所として機能していないからです。それに採用でもほとんど活用されていません。

厚生労働省「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査」によると、医療機関が採用した薬剤師のうち、ハローワーク経由で採用した薬剤師は9%程度しかいないとのこと。

そもそも人材が採用できないので、以下のような理由から「ハローワークをそもそも活用していない」という医療機関も多いです。

  • なかなか求職者が集まらないため
  • 採用のスピード感がないため
  • 多くの求職者からの応募が期待できないため

ハローワークはもはや、薬剤師も病院も使っていない場所、といった感じです。

ハローワークはかなり悪い評判が多く、ざっとあげるだけでも以下の通り。

「数十年前からアップデートされていない検索システム」「必要最低限の情報しか載っていない求人」「求人の虚偽報告が後を絶たない」「助成金目的の求人が多い」「意味不明な紹介状制度」「最低賃金スレスレの求人が横行している」「年間休日96日の求人が当たり前に存在する(土曜隔週出勤はマスト)」など。

企業がハローワークに求人を出す際、一応審査はありますが実態はザルです。ハローワークは国営期間であり評判がどうなろうと関係ないので、質の低い求人の無法地帯になっています。

※転職サイトは質の低い求人を扱うと評判が下がるので、求人の質に関しては割とシビアです。

また、ハローワークも窓口担当者に相談しながら転職をしていきますが、この担当者は非正規の臨時事務スタッフです。求人に関して質問しても具体的には何も把握しておらず、頼りになりません。

ネット・ブログ記事には「建前」が多い

ネット・ブログ記事では薬剤師転職サイトのメリットを過剰にアピールするものも少なくないですが、その魅力には「建前」が多いです。

非公開求人は別にレア求人ではない

薬剤師転職サイトの魅力と言われる要素に「非公開求人」があります。たいていの記事では、以下のように説明されていますが、これは建前です。

建前の説明
非公開求人とは、転職サイトに登録しないとアクセスできないレア求人のこと。公に募集すると応募が殺到するような好条件な案件であることが多い。
転職サイトに登録すると、この非公開求人を選択肢に含められます。

しかし、よく考えるとこの説明は矛盾があります。転職サイトを使う薬局は「高い紹介料を払ってでも、薬剤師を採用したい」はずです。

にもかかわらず、「応募が集まる求人を隠す」というのは明らかに意味がない行為ですね。

それに、先ほど「③サイト上の好きな求人全てに応募できるわけではない」で説明した通り、登録したからと言って全ての求人を自由に閲覧して応募して…ということはできません。

では非公開求人とは何か

薬剤師転職サイトで扱う求人は、そもそもほとんど非公開求人です。サイト上に公開しているのは客寄せのためのごく一部で、しかも登録しないと全ての情報(会社名など)が閲覧できないようになっています。

ではなぜ非公開にしているかというと、公開してしまったら転職サイトの収益にならないからです。

転職サイトは、自社経由で選考を受けた薬剤師の採用が決まれば、成功報酬を後払いでもらいます。ですが、もしサイト上に全て求人を公開していたら、以下のような事態に発展します。

①薬剤師「あ、この薬局募集しているんだ」と知る
②直接薬局に問い合わせて採用が決まる
③転職サイトを経由していないエントリーなので、転職サイト側に成功報酬が入らない

要するに、そもそも転職サイト側からすると、非公開にしないとビジネスが成り立たないわけです。保有求人のほとんどが非公開求人!とアピールしている転職サイトもありますが、この仕組みを理解すると当たり前のことを言ってるだけですね。

ちなみに悪質な転職サイトだと登録させるためだけの釣り求人を掲載していることもあります。

ポイント
転職メディアは建前しか書いておらず、過剰なメリットアピールが多い

「薬剤師転職サイトを選ぶな」と言っているのは誰?

1.手数料を払う余裕がない資金力に欠ける薬局

「薬剤師転職サイトを選ぶな」という意見の9割は、手数料を払う余裕がない資金力に欠ける薬局の声です。「転職サイト経由で採用すると紹介料が高いから、うちに直接応募してきてくれ…!」ということですね。

ただそうは言っても、無名の薬局にわざわざ直接応募してくる親切な薬剤師なんていませんから、転職サイトに頼らざるを得ないわけです。

結果的に、転職サイトで人材を採用しているのに「転職サイトを選ぶな」というかなり矛盾した発言になっています。

急に支払えと言われたわけでもなく、最初から提示された紹介料の条件を了承して転職サイトに人材紹介をお願いしているはずなのに、変な話です。金額に文句があるなら頼まなければ良いだけですね。

そもそも「紹介料が高い」というのは、確かにその通りです。しかし薬剤師に限らずどのような業界であれ、人材を集めるのにお金をかけるのは当たり前です。

特に薬剤師という市場価値の高い資格保有者を採用するのに、お金を1円もかけたくないなんていうのは少々都合の良い話ですね。

医療福祉系の採用担当者から、「紹介料が30%は高すぎる」という意見があがりがちですが、どの業界でも人材紹介の手数料はだいたい30%です。むしろ採用が難しい職種にすれば安い方でしょう。(一般ビジネスパーソンのハイクラス人材だと35%~が当たり前)

いずれにせよ、なんとかタダで薬剤師を採用したい!というお財布カツカツな薬局の意見は、あまり真に受けないでも良いと思います。求人に1円もかけられない薬局、つまり人材にお金をかけられない(かける気がない)薬局が、働く薬剤師に十分な待遇を用意できるとは思えませんからね。

2.悪質な転職サイトに当たった経験のある薬剤師

過去に悪質な転職サイトに当たり、嫌な思いをした薬剤師からも同様の意見があがることはあります。

実は薬剤師転職サイトは企業運営だけでも70社以上あり、さらに個人が開業することもできます。(初期費用もかからず、特別な資格取得も不要)

転職サイトはどこでも良いわけではありません。きちんと選ばないと能力の低い担当者ばかりのサイトに登録してしまうこともあり得ます。

補足:薬剤師転職サイト選びのポイント
  • おすすめ→大手薬局チェーン傘下の企業が運営(専門性が高く業界知識が豊富)
  • まあまあおすすめ→大手人材会社が手広くやっている転職サイトのうちの一つ
  • 微妙→小規模の人材会社
  • 非推奨→個人経営の転職サイト

薬剤師転職サイトでよくあるトラブル

本章では、薬剤師転職サイトを利用する際にありがちなトラブルを、全パターンまとめました。あらかじめトラブル事例を把握し、回避しましょう。

大前提、重要なのは「(1)一般的な転職サイトでもよくあるトラブル」と「(2)悪質な転職サイトでよくあるトラブル」を分けて考えることです。

(1)は事例と対処法を知っておけば回避できます。(2)は悪質な転職サイトを選ばなければ大丈夫です。

どの薬剤師転職サイトでも起こり得る一般的なトラブルから解説します。

一般的な薬剤師転職サイトでもよくあるトラブル

情報のズレ(転職サイトの情報伝達ミス)

転職サイトは、登録するとキャリアアドバイザーという担当者がつき、その人と転職活動を進めていきます。あなたが薬局と面接や入職日の日程調整などをする必要はありません。

全てキャリアアドバイザーが代行してくれます。直接聞きにくいような質問(ぶっちゃけ残業時間どのくらい?など)も、代わりに聞いてくれるので気が楽です。

しかしこの仕組み上、どうしても伝言ゲームになってしまうので、途中で情報伝達のミスが発生することがあります。

例えば、「引継ぎがあるので、●月●日までは転職できない」と伝えたのに、担当アドバイザーが勘違いして「●月●日から転職できる」と薬局側へ伝えてしまう、ということも起こり得ます。

また、転職には両面型(一人の担当者が薬局と求職者を担当する)と分業型(薬局と求職者の担当が別)があります。

分業型は、転職サイトの会社内でも伝言ゲームが発生するので、情報伝達ミスが起こりやすいです。

両面型と分業型の図解
転職サイトは必ず両面型を選んでください

対策:連絡は「メール・LINE」でやり取りし、両面型のサイトを使う

対策としては、まず連絡事項は文章に残すことです。そうすれば担当者も確認した上で情報のやり取りができるので、ミスが起こりにくくなります。

その上で、少しでも情報伝達エラーをなくすために、両面型の転職サイトを使うようにしましょう。例えば、大手だとファルマスタッフお仕事ラボなどが、両面型で支援しています。

重複で応募が進んでしまう

薬剤師転職サイトは複数利用しても問題ありません。むしろ、掛け持ちした方が求人の選択肢が増えるので、良い職場を見つけやすくなります。

しかし注意点として、同じ薬局に複数のサイトから応募してはいけません。「どのサイト経由での採用になったか」がややこしくなると、採用後の薬局と転職サイトの間で、紹介料の支払いのトラブルが発生します。

あなた自身には被害はないですが、これから働く職場に迷惑をかけてしまうことになるので、重複応募は避けましょう。

対策:検討している求人はメモにまとめておく

複数の転職サイトを使う場合、情報を一括に集約できないので、「どの薬局を検討していて、どこに応募したか」の抜け漏れが生じやすくなります。

なので、手帳やメモアプリなどを使って、検討先一覧をまとめ、併せて”どの転職サイト経由で紹介された求人か”も書き加えておきましょう。

担当者との相性が最悪

「なんか信用ならない人に当たってしまった」というのも転職サイトによくあるトラブルのひとつです。背景には、担当者との性格の不一致があります。

例えば、転職サイトはLINEでのやり取りが主流になっているのですが、「必要連絡に絵文字やスタンプを使う担当者もいる」というのは良く聞きます。

これをどう捉えるかは人によるでしょう。「カジュアルにやり取りできて楽」なのか「フランクすぎてちょっと信用ならない」なのかは、その人の受け取り方次第です。

要するに、転職サイトに満足できるかどうかは担当者との相性次第なところが非常に大きいです。

対処法:転職サイトは担当者変更できる

転職は人生を大きく左右するもので、転職サイトの担当者はその重要なキーパーソンとなります。少しでも不信感があれば、即座に担当者を変更してもらいましょう。

どの転職サイトでも担当者変更の申請があれば、すぐに対応してもらえます。その際は、変更希望の理由を添えておくと、同じような人に当たることはなくなります。

担当者の業界知識が不足している

「担当者の医療業界の知識が足りず、話が通じない」というトラブルもあります。

というのも、人材業界は離職率が高く、人の入れ替わりが早いため、場合によっては新人に担当されるケースがあるからです。当然、入社時の研修は行っているものの、業界知識はベテランと比べたら不足しても仕方ありません。

転職サイト登録時に「薬剤師業界の転職の最新事情などを知りたい」と過度に期待してしまうと、落胆するケースもあります。

対処法:こちらも担当変更でOK

こちらも先ほどと同様、担当者を変更してもらえば解決します。変更希望理由で「業界歴の長いアドバイザーに担当してもらいたい」と添えれば、それなりのベテランをつけてくれます。

担当者変更は割とよくある話なので、この辺りは別に「悪いかな…?」と感じる必要もありません。

悪質な薬剤師転職サイトでよくあるのトラブル

さて、ここからは悪質な転職サイトで起こり得る、にわかに信じがたいトラブル事例を紹介します。(繰り返しますが、まともなサイトを選べば、まずこのようなトラブルは起こりませんので安心してください)

連絡があまりにしつこい

一般的な転職サイトは、初回登録の確認と面談を電話で行った後は、基本的にLINEやメールでの求人紹介となります。その後、必要に応じて面接対策や情報共有で電話をかけてきますが、それ以外はありません。

ですが、悪質な転職サイトの場合、執拗に電話をかけてくるという事例があるようです。電話の目的は「転職しませんか??応募だけでもしてみませんか??どうですか???」といった具合に、転職を半ば強引に勧めることです。

なので性格的に押しに弱い人は、その勢いのままに流されて、応募する気のない薬局にエントリーしてしまう、ということもあります。

着信拒否しても別の番号からかかってくる

連絡がしつこいなら着信拒否すれば良い、と思われるかもしれませんが、悪質な転職サイトは着信拒否すると、別の番号から電話をかけてきます。

いざ働いてみると聞いていた話と違う(嘘・騙された)

悪質な転職サイトだと、虚偽の情報により「いざ働き始めてみると、聞いていた話と違った」という最悪のトラブルも発生します。

背景としては、意図的に騙して転職させようというのではなく、どちらかと言うと「悪質な転職サイトはアドバイザーのレベルが低いので、絶対に間違えてはいけない情報伝達をミスしてしまう」というのが正しいかと思います。

あとは「残業時間がほとんどない(はず)です」のように、不確かな情報を断定的に伝えてくるなど、ビジネスパーソンとしてのレベルが低い担当者にあたってしまうと、取り返しのつかないことになります。そして悪質な転職サイトは、採用要件が低いので、そういった人に担当される可能性も必然的に高くなります。

退会したのに連絡が来る(個人情報が削除されていない)

本当に悪質な転職サイトだと、退会したのに連絡が来る、あるいは退会申請を受け付けてくれない、という口コミ目にします。

退会したのに連絡が来るということは、個人情報が適切に削除されていないということです。サービス運営実態に懸念が残ります。

また退会申請をなかなか承認してくれず、その間にもずっと電話が来るといった悪質なやり方もあるようです。

勝手にエントリーされた

最近はほとんど聞きませんが、「勝手にエントリーされた」というトラブルも何度か耳にしたことがあります。

これは薬剤師さんが紹介された求人に対して「良い求人だと思いますので、検討します」といったのを、担当者が「応募する」と勝手に勘違いして、手続きを進めていたといった流れで起きたトラブルです。

こちらも担当者のレベルの低さ(コミュニケーション力のなさ)ゆえに起きるトラブルですが、ここまで酷いのは滅多にないので安心してください。

ポイント
致命的なデメリットを被るかは転職サイト次第。よくあるトラブルは回避できるが、悪質な転職サイトは登録したら終わり。最初の転職サイト選びが全てを決める。

それでも薬剤師転職サイトでの求人探しが当たり前な理由

ここまでは薬剤師転職サイトのデメリット的な側面をお伝えしてきました。しかし転職サイトはデメリットばかりではありません。

というより、正しく目利きして使えば、メリットの方が上回ります。

薬剤師転職サイトのメリット
  • 「何から初めて良いか分からない状態」からスタートして、転職成功までたどり着ける
  • 主体的に動かなくても、転職活動が半自動的に進む
  • 選考落ちの理由が分かるので、薬剤師としての市場価値と改善点が分かる
  • 選考の日程調整や疑問点の質問を代行してくれる
  • 腕の良い担当者なら、良い求人を見繕ってくれる
  • 採用担当者にプッシュしてくれる(転職成功すれば収益になるため)

特に太字にした3つが他に代えがたいメリットかと思います。

転職サイトは、面接や入職の日程調整を代行してくれるのはもちろん、直接聞きづらいことも代わりに確認してくれます。(ぶっちゃけ残業時間どのくらいか、など)

それに担当者次第ですが、業界に詳しい人に担当してもらえれば、かなり条件の良い求人を見繕ってくれるでしょう。

またこちらも担当者の腕次第ですが、あなたの人柄や経歴などを先方の採用担当者に上手い具合にアピールしてくれます。転職サイトにとってあなたの転職成功=稼げる、なわけですから、キャリアアドバイザーにも力が入るものです。さらに、転職サイトの稼ぎはあなたの収入次第(年収の30%)なので、最後の最後で年収アップの交渉を先方にしてくれることもあります。

まさに利害の一致です。味方に付ければ心強い存在なので、上手い具合に使い倒しましょう。

薬剤師転職サイトはもはやインフラ

「直接応募の方が理論上有利なら、転職サイトを使わずに、直接問い合わせた方が良い」というのは確かに一理ありますが、転職サイトを使わないと求人を募集している薬局のことを知る術がありません。

また、採用する側も手数料に文句は言いつつも、転職サイトを使わないと人が集まらないので仕方がないのが現状です。

要するに、転職サイトは薬剤師と薬局・企業をつなぐ、プラットフォームとして、もはやインフラ的な存在になっているというわけです。

薬剤師から評価の高い転職サイト

ここまでの内容を踏まえると、薬剤師転職サイト自体の良し悪し、ではなく、良い転職サイトと悪い転職サイトの見極めが肝心です。

というわけで、本章では薬剤師からの評価が高い転職サイトを厳選して紹介していきます。

スクロールできます
転職サイト総合評価
(5点満点)
得意コメント
1位.ヤクジョブ★★★★★
4.28
全般求人数4.6万件と業界トップクラス!迷ったらコレがおすすめ
20年以上の運営実績で信頼がおける
2位.ファルマスタッフ★★★★☆
4.15
全般第三者調査で「20代、30代に強い人材紹介会社No1」の実績あり
調剤薬局の求人は数・量ともに業界トップレベル
3位.お仕事ラボ★★★★☆
4.08
調剤薬局
ドラッグストア
95.6%の高い定着率が魅力
早期離職がない=提案の質が高い
4位.エクスファルマ★★★★☆
4.06
全般担当者全員が医療業界経験者
専門性の高いサポートが強み
5位.アポプラス薬剤師★★★★☆
4.08
全般東証プライム市場上場 クオールホールディングスのグループ会社
6位.薬キャリAGENT★★★★☆
4.06
調剤薬局
ドラッグストア
求人の質の高さや丁寧なヒアリングが高評価
7位.セルワーク薬剤師★★★★☆
3.96
全般薬剤師資格取得見込みの方でも利用可能
他社の求人にも新たな登録不要で応募できる
8位.ファーマキャリア★★★☆☆
3.67
全般「求人は量より質」派におすすめ
9位.リクナビ薬剤師★★★☆☆
3.60
全般
(企業)
人材業界大手リクルートのサービス
10位.アプロ・ドットコム★★★☆☆
3.49
全般・派遣派遣も視野に入れているならこちら

上位のヤクジョブファルマスタッフは求人数・サポートともに高評価で、実績豊富なのが特徴です。

そのため、迷った際はこの2社に登録しておけば、転職先に困ることはまずないでしょう。

人材紹介会社は、1社だと提案が偏りやすいので、同タイミングで複数社使うのがポイントです。

目安は最低2社(多くて3社)で、実際に使って良し悪しを判断しつつ、信頼感を見極めていくことをおすすめします。

1位.ヤクジョブ(クラシス株式会社)

ヤクジョブは、求人数4.6万件以上と業界トップクラスの薬剤師転職サイトです。

調剤薬局・ドラッグストアから病院・製薬会社まで、7,000社・40,000件以上の薬剤師求人を掲載中。情報はほぼ毎日更新されており、個人の転職活動では見つけにくい非公開求人も多数取り扱っています。

1996年の設立以来、20年以上の運営実績があり、その間に7,000社以上の顧客基盤を築き上げてきました。サイト内には「企業訪問レポート」と題した企業別のインタビューが掲載されているため、転職前の情報収集にも利用できます。

【公式】https://yaku-job.com/

2位.ファルマスタッフ(株式会社メディカルリソース)

ファルマスタッフのポイント
  • 第三者機関の調査で3冠、客観的なお墨付きがあるので信頼できる
  • 高年収求人(年収600万円以上)が見つかりやすい
  • アドバイザーが職場に足を運んで情報を収集しているので、得られる情報がリアル

ファルマスタッフは、日本マーケティングリサーチ機構の調査で3冠(※)を達成するなど薬剤師からの評価が最も高い紹介会社です。※初めての転職で使いたい…NO.1、20代、30代に強い…NO.1、薬剤師のハイクラス転職に強いNO.1

高評価の理由の一つは、求人数の多さです。46,000件以上の求人を扱っており、調剤薬局の求人数は業界トップレベルです。特に年収600万円以上の職場が見つかりやすく、「転職で年収をアップさせたい」という方におすすめです。

また、両面型の組織体制を整えていることも高評価の要因です。両面型とは、キャリアアドバイザー(担当)が、薬局の採用担当者とのやり取りも兼任している形態のこと。要するに、あなたの転職のサポート担当と、薬局の採用担当者の採用サポート担当が同一人物ということです。

多くの紹介会社は、ここが分担されていることが多く、情報のやり取りで齟齬が生まれやすかったり、キャリアアドバイザーが職場のリアルな状況を知らなかったりします。

ですが、ファルマスタッフはその両面型の仕組みから、ミスマッチをなくす体制が徹底されているのです。

【公式】https://www.38-8931.com/

3位.お仕事ラボ(株式会社AXIS)

お仕事ラボのポイント
  • 紹介の精度が高いので「転職した職場が合わない…」となりづらい
  • 両面型の紹介会社なので、情報がリアル

お仕事ラボは、紹介の精度が抜群の紹介会社です。

こちらも両面型の紹介会社なので、リアルな情報を得られるメリットがあります。特に転職後のミスマッチを避けるという所に力を入れているようで、紹介後の定着率は95.6%という高い水準を維持しています。

「転職して後悔」を避けるなら、ぜひ登録しておきたいサイトの一つです。

【公式】https://www.oshigoto-lab.com/

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