まずは結論から言うと、サポステはニートを脱して就職したい人にとっては行く意味がない。なぜなら、就職に直結する支援はあまり期待できないから。求人紹介すらない。実際に行われたプログラム例を挙げると「ひらがなを綺麗に書く練習」「発声を良くするために合唱する」「皆でお雑煮を作って食べる」など、就職につながるとは到底思えないものも多い。職業体験をしても賃金はなくタダ働きなど(しかもやることはスーパーのバイトなど)、福祉支援の闇というか、一般的な感覚からするとおかしいと思える部分も多数。もちろんサポート内容は地域によって全く違うので(運営団体が異なる)、一概には言えないが就職支援というよりコミュニケーション練習プログラムなど社会復帰支援の側面が強い。
ネット掲示板(なんj・5ch)でも酷評で「1年通ったが役に立たなかった」「レベルが低い」などのコメント多数。
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サポステは想像以上にネット掲示板で酷評
サポステ(地域若者サポートステーション)は、若年無業者(15~49歳までのいわゆるニート)の就職をサポートする相談窓口です。しかし利用者からの口コミは賛否両論で、特に本音が書きこまれやすいネット掲示板では酷評されているようでした。実際に投稿された内容から目を引くものを抜粋し、実態を検証していきます。
そもそもサポステとは?意外と知らない前提知識
サポステは就職をサポートする相談窓口という名目ですが、しかしこれは表向きの説明で、実際のところは就職支援というより「他者とのコミュニケーションがほとんど取れない人の社会復帰の場」です。
運営団体はそれぞれ異なる。「厚生労働省だから安心」ではない
サポステは厚生労働省が主体となっている支援事業です。これだけ聞くとなんとなく信用できそうですが、実際のところ厚生労働省が様々なNPO法人などに委託しているだけで、厚生労働省は直接関係ありません。例えば東京都A区のサポステと、福岡県B市のサポステは、支援内容からサポート体制まで何から何まで異なるということです。
そしてこのNPO法人というのが厄介で、信念に基づいてクリーンな運営をしているところもあれば、補助金目的の団体もあり、外側から判断することができません。要するに、あなたが済んでいるエリアのサポステを運営しているのはどんな団体か、判断しようがないということです。
サポステで求人の紹介や応募はできない。ハローワークにたらい回しに合うだけ
サポステは就職支援の窓口ですが、求人の紹介・斡旋権限は持っていないため、仕事探しはできません。つまり、サポステに行ったところで仕事が見つかるわけではないということです。サポステで仕事を探したいと相談すると、ハローワークにたらい回しにされるだけです。サポステは適性検査をしたり、セミナーで色んな業界の話を聞いたりして、仕事探しをするための知識をつけることを目的としています。就職活動のための基礎体力をつける、のようなイメージです。仕事探しのルートはハローワーク以外ありません。
支援内容のレベル感が期待を大きく下回る
実際にサポステで2023~2024年に実施されたプログラムをいくつか掲載します。
▼美文字レッスン(ひらがな・漢字の練習)
▼発声レッスンで「翼をください」を合唱
▼お雑煮を作る料理教室
▼トランプの仕分けゲーム
あくまで就職活動として利用価値があるかという視点でお話しすると、当然ながらどれも採用につながる能力を身に付けられるものではありません。
例えば美文字レッスンですが、履歴書の文字の綺麗さが採用に影響することはありません。読めないほど汚ければ別ですが、面接官が見ているのは文字の美しさではなく内容です。
発声も重要ですが、面接でハキハキ話す能力と「翼をください」をみんなで合唱する能力は別物。正直、ある程度社会人経験を積んだ自分からしても、見知らぬ人と一緒に歌の練習と言うのは、なかなかハードルが高いプログラムだなと感じます(学校の音楽の授業みたいで個人的には苦手です)。
お雑煮料理教室とトランプ仕分けゲームについては意図もよく分からないので省略します。
そもそも「就労経験が浅いがゆえに就職が難しい」という負のスパイラルに陥っている状況を打開するには、①どんな些細なことでも良いので業務経験を積む、②就労経験が浅くても応募できる求人を見つけて面接対策などを徹底するのどちらかしかありません。
本来であれば迅速に行動し、無就業期間をなるべく短くしたいところ。トランプゲームで時間を浪費している場合ではありません。
にもかかわらず、サポステの支援プログラムはこのような就職に直結しないものがかなり多く、実際に利用した人からも「1年通ったが、時間を無駄にしただけだった」という声がかなりあがっています。
サポステを利用してもうすぐ一年経つがなんか前に進んでる感じがしない。プログラムも何個か参加してこないだ5日間の講習を受けて仕事先とマッチングしたら仕事がもらえると行っていたが結局不採用だった。今まで費やした時間とお金が無駄になった。もう利用するのはやめようかと考えている。
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/582917/
サポステを一年間利用したが時間の無駄だった。サポステのプログラムも面談も役に立たなかった。
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/582917/res/31-96/
最後にサポステから言われた言葉は、「あなたは普通に働くのは無理です」。
プログラム内容のレベルの低さに言及する口コミもちらほら。
プログラムも幼稚園レベルですからね。
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/582917/res/31-96/
挨拶をしましょうとか他人と仲良くしましょうとか。
コミュニケーションスキルを磨きたかったのですがスタッフ職員からしたらニートなんて幼稚園児と同等なのかと。
サポステのプログラムを受ければ就職に関する能力が身につくという期待しているならば、「思ってたのと違う…」と落胆する可能性が高いです。
なんj・2chの実際の口コミとその実態
役に立つとは思えない
一年間利用したけど就職につながるとは思えないな
シール貼りとかそんなのばっかやん。役に立つのかこれ
http://hikineetch.blog.jp/archives/7901628.html
サポステの面談なんてただの雑談。茶飲みには良いと思う。就職には役に立たん。
http://hikineetch.blog.jp/archives/7901628.html
人慣れするのと体力作りにはいい感じ
http://hikineetch.blog.jp/archives/7901628.html
就職には役立たない(就職は本人とハロワに丸投げ)
子ども扱い
サポステの実態を掴むうえで参考になる口コミをいくつか抜粋します。
自分から挨拶出来るって偉いよ!って褒められる
https://5matome.net/money/archives/42587
サポステはすごい褒めてくれるぞ
http://helloworksokuhou.doorblog.jp/archives/5916730.html
この前は朝ごはん食べてきたって言ったら褒められた
みんなで歌を歌ったりお遊戯したりする
http://helloworksokuhou.doorblog.jp/archives/5916730.html
>ガチでこれやる所もあるで
ぶっちゃけなんj民のオフ会みたいなところある
http://helloworksokuhou.doorblog.jp/archives/5916730.html
無給で労働させられる?
サポステには「職業体験」というプログラムも用意されており、こちらは一見良さそうなのですが、利用者の口コミを見る限り期待は薄いと思われます。
そもそもサポステの職業体験はボランティアという扱いになるため無給です。タダ働きですね。それでも将来的に就職につながるなら耐えられそうですが、職業体験の内容は単調作業が多く、就職活動の選考に活かせるようなものではありません。
正直言って、サポステのプログラムはシール貼りやチラシ折りみたいな作業しかない。
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/582917/res/31-96/
ちょっとした暇つぶしにしかならん。
一週間に一度の面談は、ただ話すだけ。サポステは、本当に役に立たなかった。
シール貼りやチラシ折りができる状態であれば、そのバイトをした方が収入も得られますし、社会復帰の第一歩にもなります。わざわざタダ働きする意味はありません。
職業体験は、スーパーの品出し、介護施設、工場など。一般企業の体験談は見当たりませんでした。他には「いちご農家の作業体験」「染物体験」など。
▼いちご農家でお仕事体験
▼染物体験
もちろん「働くとはどういうことなのかを体験する」なら有意義です。が、「就職するためのアクション」としてはかなり遠回りでは?というのが正直なところ。「まる一日かけてボランティア農作業」をするよりも、就職に向けて情報収集を行うのが先決でしょう。
サポステは「職場体験」ではなく『ボランティア』。やることはほぼ勤務したのと同じ内容のようでそれをタダでやって貰おうという馬鹿げたお話。それを勧めた相談員はそれがおかしいとも思ってない様子でした。
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/582917/res/31-96/
中には「サポステの仕事を代わりにやらされた(もちろん無給)」という口コミも。
スタッフの仕事や掃除をタダで手伝わされる
https://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/582917/res/31-96/
悪質なNPO法人運営のサポステに当たると、このようなことも起こり得るようですね。
職業体験に何を期待するか次第ですが、「職歴が浅い分、少しでも働く経験を積んで面接を有利に進めたい」というモチベーションなら役に立たないと思います。
一部運営団体のサポステは報酬が出るとのことですが、日給2,000円など常軌を逸した金額のようです。
職業体験の給付金は知らんが
http://hikineetch.blog.jp/archives/7901628.html
うちのとこは地域の活動手伝うと小遣い貰える
一日野菜売って2000円だから割に合わんくてやったことないけど
サポステは就職のために行くところではなく、居場所がほしい人向けの相談窓口
結論としてサポステは、就職を目指すために行くところではなく「就職活動のスタートラインに立てる状態」を目指すところです。
あと人に会うからお風呂入って綺麗にするって事も出来るし
http://hikineetch.blog.jp/archives/7901628.html
俺は居場所が欲しかったんだと思った
「他者とのコミュニケーションが取れず、生活リズムもバラバラ。就職についての知識も全くないので、仕事探しどころではない」状態の人が、半年くらいかけて社会復帰の準備をするという利用目的なら、サポステは役に立ちます。
前述の通り、サポステは就職支援窓口ではあるものの、実際のところは「就職活動の前段階、社会復帰の第一歩」の側面が強いです。利用者の声からも分かるように、体験談の多くが「就職できた」ではなく「コミュニケーションが苦手だったが、人と話せるようになった」という内容にフォーカスされています。
要するに「ずっとニート生活をしていてどこかに居場所がほしい」といったニーズであれば有用でしょう。
前述の「合唱練習」や「トランプゲーム」なども、就職活動ではなく、コミュニケーションに慣れるという観点で見ると非常に価値のあるプログラムだと思います。他にもサポステによっては、スポーツイベントなども開催しているようで、普段運動をしない人が生活を整えるといった副次的なメリットも期待できます。
上記の口コミで「人に会うからお風呂に入るようになった」とあるように、社会と完全に断絶した状態から抜け出すといった用途向けですね。
就職のために相談に行くと「何か違う」と感じると思います。
少し社会経験あって底辺だと自覚してるニートだけど行ってみたら
http://hikineetch.blog.jp/archives/7901628.html
あっ…ここはやべぇなってすぐわかっていくのやめた
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サポステと就職エージェントの違い
サポステ | 就職エージェント | |
求人紹介 | × | ○ |
専門性 | × (窓口担当者は就職のプロではない) | ○ (就職のプロによる指導) |
料金 | 無料 | 無料 |
手軽さ | × 現地に通う必要あり | ○ 全てWEB・オンラインでOK |
就職以外のサポート | ○ コミュニケーション講座など | × 就職活動に特化 |
就職エージェントはサポステと違い「就職につながる支援」に特化したサービスです。求人紹介や面接対策など、職歴がない状態から就職するための様々なサポートを受けられます。
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一方、サポステを利用した場合はハローワークに回されて仕事をすることになるのですが、ハローワークは前述の通り、様々な求人が掲載されており、ニート歓迎のものばかりではありません。というより、過半数が何かしらの就労経験を求めるものです。
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