「やっぱり辞めたくない」と退職を撤回することは別に恥ずかしいことではありません。
本来あなたが辞める予定だったということで、会社側は何とか次の人材を採用しなければならないというちょっと億劫な状態になっていたと思います。
この採用が難しい時代、新たに人材獲得に向けた活動をしなくても良いということになれば、むしろ助かるというのが本音の会社も多いと思います。
会社側からすれば変な言い方ですが、あなたは仕事をこなしてくれる人間のうちの1人に過ぎません。
そこに、特に余計な感情などはなく、「人手がマイナス1になるところだったが、ならなくて済んだ」程度の捉え方をされていると思っておくくらいがちょうど良いでしょう。
とは言え、やっぱり撤回しますというのは、心情的にはなかなか気まずいものがありますよね。
そこで、この記事では退職を撤回するとどうなるかという所について解説していきます。
「退職する→やっぱり辞めたくない」は別に恥ずかしくはない
退職までに事情が変わることはわりとよくある
実際問題、「やめます」と言ってから退職まではある程度期間がありますので、その間に身の回りの事情が変わるという事はよくあります。
例えば、よくあるのが家庭の事情で、本当は辞めなければならなくなったけど、配偶者や親の事情が変わり、その必要がなくなったといったケースですね。
そういう場合は普通に退職を撤回するという事はよくあります。
客観的に見ると、別に恥ずかしいことをしてないですよね。
単純に状況が変わり、それに応じて行動を変えたというだけの話です。
企業側も、新しく採用するよりよっぽど楽。
怒られることはない
冒頭でもお伝えしましたが、企業側も新しく採用活動するよりは戻ってきてくれた方がよっぽど楽です。
少なくとも怒られたりするような事はないでしょう。
今はどの業界でも人材不足が問われる課題となっていて、新しい人材を1人確保するのに相当なコストと労力がかかります。
だからこそどの会社でも退職の引き止めをするわけですね。
なので、そういった労力をかけずに済むというわけですので、会社側からしても「採用を新しくせずに済んだ」といった受け取り方になることがほとんどかと思います。
辞めると決めたからこそ、見えてくるものがある
一度辞めると決めたからこそ見えてくるものというのもありますよね。
会社の良い部分というのは、働いているうちは意外と目に入らないものですが、客観的な視点から見れるようになると、意外と働き方や福利厚生が良い会社だというのに気づくこともあります。
そうなれば、「やっぱりこの会社で働いたほうが自分にとってメリットがある」と、新しい観点で客観的に比較検討できるようになるというのも自然な話です。
そして、今の会社の良いところをしっかりと再確認した上で退職を撤回するなら、全く問題ありません。
ただし、「転職活動が決まらないから」が理由の場合は要注意【理由:二度目の辞めますはほぼ無理】
ただしここで注意点が1つだけあります。
基本的に退職を撤回するのは別に恥ずかしいことでもないですし、トラブルに発展することもありません。
しかしながら、唯一、「転職が決まらないからやっぱり戻る」という選択肢は絶対にやめておきましょう。
あなたのキャリアにとっても、その後の仕事人生によっても、かなり大きなデメリットがあるからです。
会社側の立場に立ってみると都合が良いと思われて仕方ない
退職を伝えるときに、別の会社に転職するかと伝えておいて、やっぱり転職がうまくいかなかったのでやめますというのは、やはり会社側の立場に立ってみると、都合が良いと思われても仕方ないですよね。
これは例えば、「恋人を振って別の異性に告白して、玉砕したから前の恋人とよりを戻そうとしている」のと同じようなものです。
この例えで考えてみると、かなり悪い印象を受けると思います。
それと同じで、転職が決まらないからという理由で戻ってくるのは、相当悪最悪の印象から仕事を再スタートすることになります。
次はない状態から再スタートは意外としんどい
また、いちど退職を撤回して再び職場に戻った場合、次に「辞めます」と伝える心理的なハードルは前回よりも格段に高くなります。
前回伝えた時も、「なんて切り出そうか」とかなり悩みませんでしたか?正直、その比ではないです。
というか、もう退職を撤回するのであれば、「その職場で一生働く」くらいの気持ちでいないと難しいでしょう。
一度辞めますと言って、それを撤回し、また辞めますというのは相当心証が悪いです。
2回目の退職を告げた時から実際に辞めるまでの期間なんていうのは、もう居心地が悪い所の騒ぎではないでしょう。
よほど神経が図太いとかなら良いかもしれませんが、普通の感覚なら耐えられないほど気まずいと思います。
実際に退職撤回した人は、その後職場でどんな感じ?
既に周りに伝わっているなら、相当の気まずさは覚悟しないといけない
先ほど退職を撤回するのは別に恥ずかしいことでもないですし、割とある話だという風な伝え方をしましたが、もし退職するという情報が周囲に伝わっているのであれば、相当な気まずさは覚悟しておかなければなりません。
周りも大人なので、それに触れてくるといった事はよほど仲良くない限りはしないでしょう。
ですが、その「あえて触れられない」という絶妙な気まずさを常に抱えたまま、これまでと同じ仕事をしなければならないというのは意外とメンタルにくるものです。
極端な例ですが、前の職場の同僚とものすごく仲が良く、「やっぱり戻って来ちゃいました」と言った場合はまだ気持ちは楽かもしれません。
しかしなかなかそういう職場ってないと思います。
やはり、社会人同士の関係性において、「一度辞めます」と言って戻ってきた人っていうのは、ちょっと触れづらいというか、お互い気まずい状態というのはついてしまうものです。
信用が著しく低下するので、前以上に頑張らなければならない【正直、出世も厳しいです】
「辞めます」と言ってそれを撤回したという事は、ある種「狼少年」のような扱いを受ける可能性もあります。
したがって、上司からの信用っていうのは著しく低下するでしょう。
なので、仕事をまた始めるにしても、前と同じくらいでは足りません。
前の2倍くらいの誠意と根性を見せて、仕事をするくらいの気概がない限りは、撤回はしない方が良いかもしれません。
また、正直なところ、出世にも大きく影響します。
かなり厳しくなると思っておいた方が良いでしょう。
というのも、部下を出世させるという事は、ある程度の管理職のポジションだったり、重要な仕事だったり、どういう風に長期的な就労をしてくれるという前提で出世させるものです。
しかしながら、いちど辞めるといった人間は、やはり「どこかでまた辞めるだろう」と思われてしまうので、そういった中のポジションには選ばれにくくなります。
決断するなら急いだ方が良いです。
退職届が受理されたらもう居場所はない
ちなみに、「退職の撤回を言おうかな、どうしようかな」と思ってる間にもうタイムリミットが来てしまうというケースもあります。
具体的には、退職届が受理されたタイミングです。
この場合、会社側は次の採用活動に向けて予算を組んだり、計画を立てたりし始めますので、言ってしまえば、あなたの席はもうありません。
なので、基本的にあなたが既に退職届を提出しているのであれば、もう退職撤回は諦めて、次の仕事を潔く探すといった行動に出るのはいいと思います。
先ほどもお伝えしたように、別に恥ずかしくは無いものの、あまりに気まずい状況になるのは確定ですし、同時に印象がマイナスからのスタートということになりますので、なかなか茨の道です。
とは言え、まだ退職届を出していないのであれば、間に合いますので、なるべく誠意を見せつつ、上司に謝罪するところから始めるというのもありかもしれません。
また、既に退職届けを出していても、上司がもしかすると、あなたが戻ってくることを期待してまだ退職届けを受理していない可能性もゼロではありません。
胸ポケットに入れたまま待っているみたいな状態ですね。
なので、ほんとにまた今の会社に戻りたくて、かつ「もう一生転職する気は無い」という強い気持ちがあるのであれば、上司に相談してみるのも良いでしょう。
まとめに入る前に
ここ3ヶ月以内に、一瞬でも「会社辞めようかな…」とリアルに頭をよぎったことはありませんか?
なければ読み飛ばしていただいて構いませんが、もし「正直、環境を変えることも視野に入れている」という方は、この機会に小さな一歩で良いので何か準備を進めてみるのもおすすめです。
とはいえ、いきなり履歴書を書いたりなんてする必要はありません。おすすめの転職準備についてまとめておくので、チェックしてみてください。
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まとめ
退職撤回は別にわりとあることですし、恥ずかしいことでもありません。
しかしながら、やはり自分の都合で会社に戻るとなると、それ相応のデメリットというのは理解しておくべきでしょう。
もし今、あなたが転職活動がうまくいかなくて、やっぱり前の会社に戻ろうかなぁと思っているのであれば、それだけはやめておいた方が賢明です。
転職活動がうまくいかないなら、転職サイトをフル活用して何とか次の仕事を見つけられるように切り替えたほうが建設的ですし、賢い判断といえます。