応募の段階で会社のことを100%知ることはできないので、転職しない方が良かったと後悔するケースはゼロにはできない。ただ情報不足が原因の失敗は、入念な準備によって避けることも可能。特に面接で気になることは全部聞くのが大事。「審査されている・選ばれている」と思っている人も多いが、こちらも選ぶ側の立場である。
また年収や仕事内容、働き方は、職種だけでなく業界でけっこう違ってくるので忘れないようにしたいところ。もし今「転職しようか迷っている」なら、どんな業界があるのか(自分に合っているのか)をAIキャリア診断アプリASSIGN(アサイン)で診断してみるのがおすすめ。
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転職しない方が良かったと後悔するパターン【どれも入社してみないと分からない】
仕事内容が聞いていたのと違った
転職しないほうがよかったと後悔する1番のパターンは、仕事内容が聞いていたのと違ったということです。
これは僕自身の体験談ですが、入社前は「記事を制作する仕事」と聞いていたのに実際に入ってみると「ほとんどただの事務作業だった」ということがありました。
求人票に書いていたことと違う…!と思いましたが、求人票というのはとにかく情報が少ないんですよね。
職種内容と書かれていて具体的な業務内容が記載されてはいるものの、箇条書きレベルで、詳しい内容まではきっちり書かれていません。
そして求人票というのは誰もが目につく場所に出されるものなので、会社の社内の情報というのは書かれていないんですよね。
実際に僕の転職ではこういう経験がありました。
一応記事の制作の業務もありましたが、こういう仕事って、自分で記事を作って公開して「目標のPVを目指す」というところにやりがいがあるのに、実際僕が入った会社というのは記事を制作したらそれを広告費を使ってPVを獲得するというやり方をしていました。
要するに、記事のクオリティは別に重要ではないという感じですね。
なので実際のところ目標のPVを達成するために頑張るという感じでもなく、ただ入ってくる案件を右から左に処理するといったやりがいのない作業でした。
そしてこの会社は広告費を使ってPVを獲得していることをクライアントに隠していたので、当然求職者である僕も入社前に知ることはできませんでした。
いわゆる社内秘密だからですね。
このように業務内容というのは、事前にどれだけ確認しようとしても少なからずミスマッチが発生する可能性というのはあるのです。
年収は一見上がったものの、サービス残業が多く、時給換算した給料が下がった
転職活動を行う際、求人票には年収が記載されていますし、内定承諾のタイミングでもきっちりとした書類で契約を交わします。
なので提示された給与が高ければ、年収自体が下がるという事はありません。
しかしながら、実質年収が下がってしまうということはよくあります。
例えば、残業があまりに多すぎるパターンですね。
実際の手取りは上がったものの、サービス残業が増えてしまえば、時給換算したときの給料というのは下がります。
となると、時給が低くて労働時間が長いというような最悪な状況に陥ります。
人間関係が悪かった
人間関係が悪かったことで、転職しなければよかったと後悔するケースは非常によくあります。
職場の人間関係だけは入社前に確認することが絶対にできませんので、ある種賭けのようなものです。
もちろん面接に行った時に会社の雰囲気を見てなんとなく察するといったことができるかもしれませんが、実際に一緒に働く人がどういう性格なのかというところまでは判別できません。
会社の価値観と合わず、居心地が悪い環境だった
ベンチャー企業への転職などでよくあるのが、会社の価値観と合わず非常に居心地が悪い環境だったというケースです。
価値観が結構尖っている会社というのは、その価値観にマッチした人が長く働き続けていて、合わない人はすぐ辞めていくということが起こりえます。
僕が以前経験したケースでは、ITベンチャーだったんですが、仕事が始まる前にみんなで日々の感謝みたいなメモに書いて、それを隣の席の人とお互いに発表しあい、感想を言い合って褒め讃え合うという謎の時間が30分ぐらいあったんですね。
ちょっと宗教っぽいなぁと思ったんですが、こういうところに価値観が一致しない人は結構いづらいです。
逆に言うと、その会社で楽しく働けている人というのは、「感謝をお互いに伝え合う時間という会社の文化、素晴らしい、最高」みたいな考えを持っている人ばかりだったので、組織の価値観と合うかどうかというのは重要だなと痛感しました。
他の会社に転職することで、前職の良さに気づく
実際に転職して他の環境に身を置き、客観的に前の会社を見ることで、以前の環境の方が良かったと改めて気づく事はよくあります。
失って初めて大切さに気づくみたいなものですね。
特に会社というのは長く働くほど、その会社の良い部分というのは見えなくなっていきます。
福利厚生が良かったり、実は労働環境が良いという会社でも、長く働くほどそれが当たり前になってしまうのです。
そして、嫌な部分だけはどんどん目につくようになります。
仕事内容がちょっとなぁとか、人間関係が微妙だなというような、ちょっとした不満は気になってしまうものです。
しかしそれを外の環境に出て客観的に俯瞰で見たときに、別にそんなに悪くないというケースもあります。
ここに気づかずに勢いで転職してしまったら、「実は前の会社意外と良かったんだ」というような気づきが得られることもあります。
転職しない方が良かったと後悔する原因は、「情報不足」
転職しないほうがよかったと後悔するケースを解説しましたが、どれも共通しているのは内定承諾前に情報が不足していたことが最大の原因です。
例えば、労働環境だったり仕事内容だったりという部分は入社前に根掘り葉掘り聞いておけば、避けることは可能です。
僕の失敗の経験を振り返ると、こういった部分がやはり徹底して聞き出せてなかったというのが原因なんですよね。
また、人間関係の悪さみたいなのも角度を変えればある程度推測することができます。
例えば、直近の退職者の退職理由という情報を事前に把握することができれば、ある程度はわかりそうですよね。
このように、公開というのは情報不足とそれによる誤った決断から生まれるものです。
自分の失敗体験をもとに「どうすべきだったのか」を検証
では、自分の失敗体験をもとに、どのようにすべきだったのかというのを検証していきましょう。
ポイントは、先ほどもお伝えした情報不足をいかになくすかというところです。
「選んでもらう」マインドを捨てる
本来であれば、面接の場で仕事内容だったり労働環境というのをしっかりと認識合わせて、不明点がなくなるまで質問すべきなんですよね。
しかし、実際に転職活動してみると、なかなかそれができません。
というのも、「残業時間はどれぐらいですか」とか聞くと印象が悪いかなぁと思ってしまうからです。
そして実際に選考に影響することもあります。
しかしながら、これは本来おかしい話です。
というのも、面接の場というのは、企業が転職希望者を見極める場であると同時に、「転職希望者が企業を見極める場」でもあるからです。
要するに、お互いのマッチングが成立するかどうかを見ているという事ですね。
ここには立場が上も下もありません。
お互い対等なわけです。
なので、「選んでもらう」というマインドは捨てなければいけません。
どっちかというと、「自分が働く会社を選んでやっている」という姿勢が大事とすらいえます。
選んでもらうというマインドを捨て去れば、本当に気になること・本当に知りたいことをしっかりと質問ができるようになります。
そうすると、例えば業務内容をとにかく細かく聞いたり、残業がどれぐらいあるのか、残業代はちゃんと出るのかといった部分をちゃんと聞けるようになります。
正直、残業時間を聞くと印象が悪いのでダメというアドバイスもよくありますが、残業時間を聞いたくらいで落としてくる会社というのは行かないほうがいいと思います。
なぜなら、多分ですが、残業がめちゃくちゃあるからです。
なかったら別に落とさないですよね。
このように、ミスマッチを避けるという前提で面接に臨むというのが大事です。
自分一人で転職活動しない
僕が転職活動に失敗した時を振り返ると、最初から最後まで自分1人で完結してしまっていたというのも原因の1つだったかなと思います。
というのも、やはり自分だけで何かを判断するとなると、客観性が欠けますし、視野が狭くなってしまうからです。
また、今働いている業界と全く別の業界への転職だったり、企業規模が違う会社の転職となると、今までの常識というものは一切通用しませんので、そういった業界や企業規模の会社で働いている人の話を聞くというのはかなり大事です。
これまでの常識しかない状態で判断しようとしてしまうと、「多分こうだろう」といった憶測で物事を判断してしまいやすいので危険です。
聞きづらいことは代わりに聞いてもらう
事前に情報を確認することが重要といったところで、なかなか聞きづらいというのが本音だと思います。
そういう時は、代わりに聞いてもらうというのが1番楽です。
僕の場合は、一度転職を失敗した後、もう一度転職をしたんですが、その際は、自分1人で転職活動するのではなく、転職エージェントを活用して行いました。
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転職エージェントを活用したことにより、聞きづらいことというのを直接聞かずに、情報が得られるようになりました。
例えば、「ぶっちゃけ残業時間はどれぐらいか」というところを、転職エージェントに代わりに聞いてもらえばいいわけです。
また、前職の退職理由のような、なかなか聞きづらい話でも、エージェントが情報をそもそも持っていたりします。
このように、「自分1人で転職活動を進めない」かつ「事前に気になる情報を全部把握できる」という2点を満たすことができるので、転職しなければよかったという後悔をなるべくなくす方法としては、非常に有効だと思います。
実際に僕も、2度目の転職は、転職エージェントを使って、もう根掘り葉掘り事前にいろいろ情報得て、ここなら転職に失敗しないだろうと確信を得られるまで情報収集しました。
まとめに入る前に
ここ3ヶ月以内に、一瞬でも「会社辞めようかな…」とリアルに頭をよぎったことはありませんか?
なければ読み飛ばしていただいて構いませんが、もし「正直、環境を変えることも視野に入れている」という方は、この機会に小さな一歩で良いので何か準備を進めてみるのもおすすめです。
とはいえ、いきなり履歴書を書いたりなんてする必要はありません。おすすめの転職準備についてまとめておくので、チェックしてみてください。
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無理に転職する必要はないですよ
転職しないほうがよかったという後悔は、事前の情報収集によって極力避けられるといった話をしましたが、別に転職しない人生でも構わないと思います。
無理に転職をする必要はありません。
例えば、今の仕事が全くやりがいがなかったり、人間関係が最悪だったり、後は残業時間がひどくて、とてもじゃないけど働き続けられないという場合は、現実的に考えてみてもいいと思います。
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