ナスコミとはどんなサイト?
ナスコミの基本概要・運営主体
ナスコミは、看護師向けの職場口コミサイトとして知られています。看護師が自分の勤務経験をもとに、病院やクリニック、施設の雰囲気や待遇、教育制度、人間関係などを匿名で投稿し、他の看護師が参考にできる場所として活用されてきました。運営元については、公式サイトでも明確な企業名が前面には出ていませんが、看護師の転職支援に関わる企業や関連サービスが背景にあると考えられます。
登録は無料で、メールアドレスやSNSアカウントを用いて簡単に利用開始できる点が特徴です。ユーザーは、実際に勤務経験のある医療機関に関する口コミを投稿することでポイントを獲得し、そのポイントを消費して他の施設の口コミを閲覧できます。この仕組みにより、閲覧だけでなく投稿への参加を促し、多くの看護師が情報提供者になるようデザインされています。
掲載施設数・口コミ数の規模感
ナスコミには、大都市圏に多い総合病院や有名大学病院はもちろん、地方の中小規模病院、クリニック、老人保健施設、訪問看護ステーションなども幅広く掲載されています。求人情報や業界誌、病院公式ホームページなどでは得られない生々しい職場の実態に触れられる可能性がある点で、利用者は少なくありません。
定量的なユーザー数や口コミ件数は公式発表が見当たりませんが、SNS上で検索すると、ナスコミ関連の話題や口コミ投稿に関する言及が定期的に見受けられることから、そこそこの活用度が推測できます。特に、看護師が頻繁に転職を考える時期(年度末や新卒者が職場に慣れる前後など)には投稿や閲覧が増加する傾向があると考えられます。
ナスコミの監視体制と口コミの信頼性
運営側のチェック体制と規約
ナスコミは「自由に本音が書ける場所」というイメージを抱く人もいますが、実際は一定の監視と審査があります。極端な誹謗中傷、名誉毀損、虚偽情報、特定個人を傷つける表現などが見つかった場合、投稿者に修正依頼が届いたり、掲載不可になることも少なくありません。また、法律に抵触する恐れのある内容や、公になっていない事故・事件の暴露なども規約違反として扱われやすく、事実であっても掲載が難しくなります。
公式FAQでも以下のように明言されています。
法律に違反するような問題や、公になっていない事故、事件などに関する内容は投稿しないでください。ナスコミでは事実関係の確認を行うことが難しい上、場合によっては病院に大きな損害を与えてしまう可能性もあります。
参照:ナスコミFAQ
このような規約制限により、ナスコミ上に掲載される情報は、一定程度「運営が許容可能と判断した範囲」での表現に収まります。結果として、「本当に知りたい裏側」は必ずしも容易に表面化しません。
匿名性と投稿者特定リスク
ナスコミは匿名サイトとして運営されていますが、完全なる匿名性は保証されていません。たとえば、小規模病院の特定部署で起きたトラブルや特徴的な出来事を書いた場合、院内で「あのときのあれは〇〇さんだけが知っている話だ」と推測され、投稿者が特定されるリスクがゼロではありません。
また、ナスコミでは基本的に投稿の削除ができず、後から「やっぱりあれは書きすぎた」と思っても取り返しがつかない可能性が高いです。これらの点が、投稿者の慎重さや「波風立たせない」表現を誘発する要因になっています。
H2:「本当に知りたい裏事情」が書かれにくい4つの理由
1. 規約制限による投稿抑制
実際に、ナスコミ利用者は以下のような声を上げています。
- 「ナスコミで事実を書いたら訂正してくださいってメールきた。嘘書けばいいのかい。」
https://twitter.com/shoyu09292/status/1177476434454908931 - 「ナスコミは事実を書いても不利益になる口コミは訂正を求められて掲載されない。」
https://twitter.com/lady__winehouse/status/1239370154045104128 - 「ナスコミで辞めたクリニックの評価を投稿してたんですけど、直しても直しても修正依頼が来るのなんでだろう?全部事実なのに。」
https://twitter.com/jirai_nurse/status/1609899861025132546
これらのケースは、ユーザーがリアルな内情を伝えようとしても、規約違反や運営判断による修正要請で、結局「当たり障りのない」表現にせざるを得ない状況を示しています。場合によっては、「労基法違反的行為」や「過労による問題」など実態を暴露しようとしても掲載困難であることが、以下のツイートからも読み取れます。
「ナスコミって、肝心な重要事実を書き込むと『規約違反です!』て修正させられるよね。」
「小児科医が過労自殺した病院(全国紙で報道済み)でも改善されず…そういうこと書けない。」
https://twitter.com/ok95kzt/status/1356244732133822467
「ナスコミ君に当院の口コミ書いたら修正しろって言われる。残業代は上司が声かけた人しか申請できない…何を直せと?」
https://twitter.com/totohasakana2/status/1561958846050226177
このような事例は、ナスコミが「裏側暴露」の場としては機能しにくい要因となっているわけです。
2. 匿名でも安全とは限らない特定リスク
看護師同士は狭いコミュニティで仕事をしています。特に、地方やスタッフ数が少ない病棟・診療科ほど、一つのエピソードで誰が書いたか察せられる可能性が高まります。加えて、ナスコミは投稿削除が難しく、後から「バレたらどうしよう」と冷や汗をかくリスクが常につきまとうため、多くの投稿者はリスクを回避する方向へ流れます。
3. 投稿削除不可による後戻り不能性
一度投稿してしまえば基本的に自分の意思で削除不可。この仕様は、投稿者が「不用意な事実暴露」をためらう大きな理由になります。実際、「後でトラブルになったら困る」と考えれば、実態を詳細に書く人は減少します。結果、口コミは無難な内容に偏りやすくなり、「闇」を浮き彫りにするエネルギーは削がれます。
4. ポイント目当てでの当たり障りない投稿増
ナスコミは、他人の口コミ閲覧に必要なポイントを自らの投稿で獲得する仕組みがあります。そのため、純粋に情報提供したいわけではなく、「とりあえず投稿してポイントを得たい」利用者が少なからず存在します。この場合、内容は深く掘り下げず、「先生たちは優しかった」「病院はキレイだった」など無難な記述に終始し、結果として有益な内幕情報が希薄になっていきます。
嘘よりも「主観的」かつ「当たり障りのない」情報が増える実態
主観・部署差による印象の食い違い
人間関係や職場風土は人によって全く異なる捉え方をします。同じ病棟に勤務しても、Aさんは「新人教育が丁寧で居心地が良い」と感じ、Bさんは「忙しくて教育が行き届いていない」と不満を持つかもしれません。これは必ずしも嘘ではなく、主観的な違いや、一緒に働くメンバーやシフト状況の違いによるものです。
その結果、ナスコミ上で「この病院は働きやすい」と書かれていても、別の口コミでは「とても厳しい環境だった」と真逆の意見が並ぶケースもあります。これは嘘ではなく、視点の違いからくるギャップです。
深刻な問題が表面化しにくい構造的理由
本当に労働環境が劣悪だったり、サービス残業が常態化していたり、パワハラが横行していたとしても、ナスコミ上でそれを明確に書けない仕組みがあるため、深刻な問題は埋もれがちです。結果的に、実際にはブラックな要素があるにもかかわらず、口コミ上では「特に問題なし」「悪くはない」という印象が前面に出てくる可能性があります。
それでもナスコミが役立つポイントと賢い活用法
客観的な数字情報のチェック
客観的な情報、例えば年間休日数、昇給額、夜勤手当の水準、有給取得実績などは嘘をつくインセンティブが低いため、比較的信ぴょう性が高くなりやすいです。同じ職場で複数の口コミが似た数字を挙げていれば、ある程度その情報は信用できます。他の情報源、例えば病院公式サイトや求人票と照合して、数字ベースでマッチしているか確認すれば、実態をつかみやすくなります。
複数のネガティブ情報の一致を重視
ネガティブな要素でも、同じような指摘が複数の異なる投稿者から挙がっている場合、その点は無視しにくいシグナルです。「残業が多い」「定着率が悪い」「スタッフ間の人間関係に難がある」といった意見が、時期や部署を跨いで共通して現れているなら、何らかの構造的課題があると推測できます。
ポジティブ情報の活用
「教育制度が充実している」「若手が活躍しやすい」「子育て中の看護師にも理解がある」など、求人票や公式サイトではわかりにくいポジティブ情報は、ナスコミで見つけやすい場合があります。こうしたプラス要素は、職場選びで自分の価値観や希望条件に合うかを判断するのに有用です。
他の情報源との組み合わせが鍵
転職エージェントや公式採用ページとの併用
ナスコミだけで判断せず、転職エージェントを利用し、担当コンサルタントに直接ヒアリングすることで、内部事情や残業実態、離職率など、もう少し深い情報が得られる場合があります。公式採用ページで教育プログラムや研修制度を確認し、ナスコミの情報とつきあわせることで、情報に整合性があるかどうかを検証できます。
エージェントは採用側とのパイプを持っていることもあり、ナスコミでは書かれていない「実情」を間接的に聞き出せる可能性もあります。また、エージェントは非公開求人を持っていることが多く、ナスコミで評判を調べられない職場についてもヒントを与えてくれる場合があります。
知人・同僚からの口コミや現地見学
SNSの看護師コミュニティや同僚ネットワークを活用するのも有効な手段です。実際にその病院で働いていた、あるいは働いている人が身近にいれば、直接聞くことでナスコミには書かれない「裏事情」を得やすくなります。職場見学や面接の際にも、院内の雰囲気やスタッフの動き方、病棟の清潔感、備品の整備状況などを自分の目で確かめることで、ナスコミの印象と実状が合致するかを確認できます。
ナスコミに投稿するとバレる?
ナスコミに投稿する際、多くの看護師が気にするのは「もし院内の誰かに見られて、私が書いたとバレたらどうしよう?」という懸念でしょう。匿名とはいえ、以下のような理由でバレる可能性があります。
投稿内容で推測される危険性
具体的な出来事(例:◯月◯日に急患対応が重なり、手術室でスタッフが足りなかった、など)を詳細に書くと、その現場に居合わせたスタッフたちは「この話を知っているのはAさんだけ」と推測できるかもしれません。また、病棟内の独特なニックネームや慣習、担当患者数やシフト配置など、内部者しか知り得ないディテールは特定につながるヒントになり得ます。
小規模病院・専門性の高い分野は要注意
都市部の大規模病院であれば類似ケースが多く、特定は難しいかもしれませんが、地方の小規模病院や、極めて専門性の高い科目・特殊なチームで働いている場合、エピソード一つで投稿者を絞り込める可能性が高まります。結果的に、「投稿時のリスク回避」のために曖昧な表現しかできず、リアルな裏情報はますます書かれにくくなります。
特定リスクを下げる対策
もしどうしても投稿したい場合、以下のような対策で特定リスクを軽減することが考えられます。
- 時期や人数など、特定可能な詳細をぼかす
- 特定のエピソードに触れず、抽象的な課題(「残業多め」「若手定着率低め」など)に留める
- 少し時間を置いてから投稿し、直近の出来事でないように見せる
これらは完全な防御策ではありませんが、特定リスクを下げる一助となりえます。
ナスコミを利用する際の注意点と心構え
ナスコミ情報を絶対視しない
ナスコミはあくまで「参考情報」に留めるべきです。投稿者の主観や、書き手の置かれた状況、規約や削除不可、特定リスクなど複雑な要因によって、一定のバイアスがかかっています。したがって、ナスコミ上の情報を絶対的な真実とみなすのは危険です。
自分に必要な情報を見極める
重要なのは、自分が転職先に求める条件を明確化することです。年収アップ、ワークライフバランス重視、教育制度充実、専門スキル習得など、何を優先するかによって、ナスコミから拾うべき情報も異なります。
数値情報を参考にするか、ポジティブな要素を探すか、複数のネガティブ指摘を重視するかなど、自分の目的を軸に口コミを解釈してください。
求人探しが先、ナスコミでチェックが後。この順番が重要
ところで、ナスコミで口コミを閲覧するには、自分も投稿してポイントをゲットしなければなりません。が、見放題にはならないので、閲覧できる口コミにも限度があります。
例えば、転職したことのない看護師が書ける口コミは1箇所(現在の職場)のみなので、稼げるポイントは最大で1,100ポイント。11の病院の口コミしか見れません。もし11箇所の病院の口コミを見てしまえば、それ以上見る方法はありません。
閲覧できる病院数には限りがあるので、慎重になる必要があります。
むやみやたらに口コミを見てしまうと、本当に応募したい病院が出てきた時に確認できなくなってしまいます。
そのためナスコミを使うのは、ある程度応募する病院の候補を絞り込んで、選考を受ける直前に口コミを確認するというのがベストです。
まだ転職先候補が決まってない方は、まずは転職サイトで気になる病院の目星をつけて、そこからナスコミを確認して応募するかどうかを最終判断する、というやり方で進めていきましょう。
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H2:まとめ
嘘は少ないが「本当の裏側」は見えづらい
ナスコミは、極端な嘘や虚偽を排除する運営方針と規約、そして投稿者の慎重さから、明らかなデマ情報が蔓延する場ではありません。しかし、本当に知りたいブラック要素や裏事情は、投稿制限・特定リスク・削除不可仕様などの要因で書かれにくく、結果的に「そこそこ無難」な情報が目立つ傾向にあります。
総合判断でナスコミを活用する
ナスコミの情報は決して無価値ではありません。複数の口コミで一致する数字情報、共通するネガティブ点、そして求人票にはないポジティブな魅力を発見する手がかりとして有用です。ただし、ナスコミだけに依存せず、転職エージェント、公式採用ページ、知人からの情報、実際の職場見学などを組み合わせて、総合的に判断することが求められます。
最終的に、ナスコミは「絶対的な真実」ではなく、「限定された条件下で得られる参考情報」として位置づけてください。そうすることで、ナスコミを賢く使いこなし、自分に適した職場選びのヒントを得ることができるでしょう。